研究分担者 |
渡会 仁 大阪大学, 理学部, 教授 (30091771)
松井 正和 京都大学, 化学研究所, 教授 (90027037)
舟橋 重信 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022700)
千田 貢 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (90026419)
赤岩 英夫 群馬大学, 工学部, 教授 (60008414)
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研究概要 |
非水溶媒は化学反応や物質の分離・濃縮のための媒体として広く利用されている。本総合研究は,溶媒の有効利用と最適溶媒の選択を可能にするために,15名の研究者が協力して,溶液内および異相間の多数の化学過程における溶媒の役割について定量的かつ詳細に研究し,溶媒の総合的評価法を確立することを目的とするものである。 (1)溶液内過程に対する溶媒の評価法は,岩本,梅本,岡崎,坂本,伊豆津が電位差法,伝導率法,ボルタンメトリーなどの電気化学法および分光光度法により,舟橋,宗像がNMR法,EXAFS法などにより,それぞれ平衡論と速度論の立場から研究した。(2)異相間過程に対する溶媒の評価法は,液・液間過程を赤石,千田,武田,増田,松井,渡会が溶媒抽出法や液液界面イオン移動電気化学法により,固・液間過程を堀が共沈法により,また気・液間過程を渡辺が光電子放射分光法により研究した。(3)研究分担者は各自の分担研究課題における溶媒の役割を明確に示し,溶媒の評価法について重要な知見を得ることができた。その詳細は研究成果報告書にまとめられている。(4)公開の研究成果発表会を開催し,研究班以外の研究者との情報交換を行った。(5)本研究に基づいて溶媒の総合的な評価法に関する指針書を現在作成中である。 本総合研究は,溶液内,異相間にまたがる化学過程における溶媒の評価法に関する系統的,総合的な研究として恐らく世界で最初のものでありほぼ所期の成果を挙げることができた。
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