研究課題/領域番号 |
05303017
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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研究分担者 |
山本 和夫 東京大学, 工学部, 助教授 (60143393)
古賀 憲一 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00108656)
野池 達也 東北大学, 工学部, 教授 (90005398)
入江 正浩 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (30001986)
川端 成彬 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70025998)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1993年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 機能性物質 / 機能性材料 / 機能性ゲル / 膜ろ過 / 晶析脱リン / 低圧逆浸透膜 / ピリジニウム型高分子 / 水質 / 水環境 / 環境 |
研究概要 |
体系的研究としては、無機物質、有機物質、膜、微生物捕捉機能を有する高分子材料、耐腐食材料等の機能性物質の原理、特性、反応性と応用について検討を加えた。また、これらの水質変換や環境改善への適用に関わるコンセプトや方法論を検討した15EA02:個別研究として、機能性ゲルについては、N-イソプロピルアクリルアミドにアクリルアミドあるいはメタアクリルアミドを組合せ、ゲルを合成しそれぞれの温度とpH変動に対する膨潤特性を検討した。いずれも利用できる可能性のあることが判明した。また、光照射あるいはアルカリ金属イオン添加により、可逆性に収縮/膨潤する高分子ゲルを作成した。これらのゲルの変形応答速度は、その径の2乗に逆比例することが認められた。高分子皮膜利用による細菌除去については、ピリジニウム型高分子で表面処理した不織布をフィルターとするろ過方法により水中の細菌が効果的に除去された。同様に表面処理したメンブレンをフィルターとするろ過方法により水中のウイルスが効果的に除去された。機能性膜を利用した排水処理においては、低圧逆浸透膜を従来よりも低い圧力で運転し、リン酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン等の分離性能を定量的に明らかにし、また、拡散Nernst-Plank式により分離性能が低圧領域でも表せることを示した。リン固定型カルシウム結合体による排水処理については、ALC(軽量発砲コンクリート)は、晶析脱リンのための種晶形成機能を有していること、アルカリ供給機能を付加し、リン除去を効率化するためには、ALCと他のカルシウム結合体を用いた複合ろ過方式が有望であることを示した。膜ろ過浄水システムの研究においては、精密ろ過または限外ろ過は、これらに簡単な前処理を附加するだけで、水道における濁質除去等の浄水処理に適用可能であり、これにさらにナノろ過を付加すれば有機物の除去も期待できることが明らかとなった。
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