研究課題/領域番号 |
05304030
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池田 正之 京都大学, 医学部, 教授 (00025579)
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研究分担者 |
河合 俊夫 中央労働災害防止協会大阪センター, 主任研究員
緒方 正名 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (70032844)
佐藤 章夫 山梨医科大学, 医学部, 教授 (40020747)
竹内 康弘 名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
井口 弘 京都大学, 医学部, 助手 (90025643)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 労働衛生 / 曝露評価 / 混合溶剤 / 生物学的モニタリング / 生体試料分析 / トルエン / 生体影響 / メチルエチルケトン / イソプロピルアルコール / ヘキサン |
研究概要 |
池田は文献検索によって得た既報情報を整理・要約し、複数の有機溶剤に対して同時曝露が発生してもことに個々の溶剤濃度が現行の許容濃度を上廻らないような低濃度曝露の場合には、溶剤間有意な代謝競合はおこらないと考えて良いと結論した。また池田・井口・河合は実際に混合溶剤曝露を受けている労働者を対象に生物学的モニタリングを行って、その成績を単独溶剤曝露の成績と比較し、スチレンとアセトン、トルエンとキシレン、トルエンとメチルエチルケトン、トルエンとイソプロピルアルコールのいずれの組合せの場合にも、許容濃度以下の曝露では代謝修飾は起こらないことを確認した。竹内はラットを用いた動物実験により、ヘキサン(2000ppm)とメチルエチルケトン(2000ppm)の混合溶剤曝露にはヘキサンの末梢神経毒性はメチルエチルケトンによって増強されること、また曝露労働者の調査事例からヘキサンの代謝はトルエンへの混合曝露によって抑制されること、トリメチルベンゼンの曝露指標には3,4-ジメチル馬尿酸が有用であることを示した。佐藤は、エタノール反復投与によって代謝を誘導したラットを用いて、トリクロロエチレンとクロロフォルムの代謝は、高濃度(前者は1000ppm以上、後者は500ppm)の場合にのみ誘導の影響を受けるが、1,1,1-トリクロロエタンの代謝は50〜500ppmでも影響を受けることを明らかにした。緒方は環境モニタリングとの対比において生物学的モニタリングの長所および欠点を明らかにした。さらにACGIHが気中混合溶剤濃度について提案している相加式に対応して尿中代謝物濃度の評価についての相加式を提案した。
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