研究課題/領域番号 |
05304040
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福田 淳 大阪大学, 医学部, 教授 (90028598)
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研究分担者 |
堀江 秀典 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80046135)
高橋 広 産業医科大学, 助教授 (00129511)
若倉 雅登 北里大学, 医学部, 助教授 (50137931)
斉藤 建彦 筑波大学, 生物科学系, 教授 (20081630)
玉井 信 東北大学, 医学部, 教授 (90004720)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1994年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1993年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 網膜 / 視神経 / 移植 / 再生 / 細胞分化 / アミノ酸受容体 / 色素上皮 / 成長因子 / 機能回復 / 組織構築 / 神経栄養因子 |
研究概要 |
本研究の目的は、非哺乳動物と哺乳動物での網膜および視神経再生の問題について共同研究し、臨床応用への基礎知識を提供することにある。平成5年度および6年度の2年間にわたり合計4回の班会議を開催した。以下に主な研究成果を記す。 1.非哺乳動物で得られた新たな知見 斉藤は成体イモリにおいて色素上皮からの網膜再生について解析し、各種神経細胞の発現順序とアミノ酸受容体の発現を明らかにした。荒木は色素上皮の一部が網膜に分化転換するウズラミュータントを用い、器官培養により視細胞の分化を調べ、遺伝的なプログラムによる分化の可能性を示した。 2.哺乳動物網膜細胞の再生促進因子の解析 堀江はコラーゲンゲル培養法により幼弱マウスおよび成熟ラットの網膜の器官培養に成功した。さらに肝細胞分泌因子による神経再生促進効果を明らかにした。若倉は家兎網膜ミューラ細胞のグルタミン酸受容体と細胞内Caの関係について研究し、ミューラ細胞が視神経障害の防御に参加していることを示唆した。 3.坐骨神経移植による視神経再生の研究 渡部はネコを用いて視神経再性能が網膜神経節細胞のタイプによって異なることを形態学的に証明した。田内は変性、再生過程にあるラット網膜神経節細胞間にギャップ結合が存在することを形態学的に示した。福田はネコの再生した視神経線維から光応答を記録し、受容野特性を明らかにした。佐々木は移植したハムスターが視覚弁別学習可能であることを行動学的に証明した。 4.ヒト網膜での再生 玉井は網膜色素上皮障害を生じた患者で硝子体手術による網膜下病巣除去の有効性を示すとともに、家兎を用いて網膜色素上皮障害眼のモデルを開発した。高橋はヒト網膜神経細胞の単層培養法を開発し、網膜神経節細胞の分離に成功した。さらにMHC抗原性が網膜色素上皮細胞にあることを示し、移植後の拒絶反応の問題を提起した。
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