研究課題/領域番号 |
05354025
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金澤 一郎 東京大学, 医学部(医), 教授 (30110498)
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研究分担者 |
伊藤 正男 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, システム長 (90009887)
永津 俊治 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (40064802)
吉田 充男 自治医科大学, 医学部, 教授 (70048966)
高坂 新一 国立精神, 神経センター・神経研究所, 部長 (50112686)
太田 茂 東京大学, 医学部(医), 助教授 (60160503)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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キーワード | 遺伝性神経疾患 / ハンチントン病 / パーキンソン病 / MPTP様物質 / 神経細胞死 / 神経栄養因子 / ミトコンドリアDNA / DNA化学 |
研究概要 |
平成6年度発足の重点領域研究「脳細胞の選択死と機能分子」班の準備として本年度は班会議を開催し、以下のような計画研究の3つの方向を中心として(1)〜(3)班を構成した。 (1)「遺伝性神経疾患の病的遺伝子の解明」班:この班では、従来の研究組織において著しい成果を挙げたグループを中心として次のような研究を行なう。1)ハンチントン病の遺伝子レベルでの異常、すなわちIT15遺伝子内のCAGリピートの伸長の生物学的意味についてDNA化学、タンパク化学、遺伝子発現、染色体工学などありとあらゆる手段を用いて研究を推進する。2)我々のグループで病的遺伝子の局在を明らかにしたマシャド・ジョセフ病、福山型先天性筋ジストロフィーなどの病的遺伝子の同定を精力的・先鋭的に行なう。3)いまだに遺伝子座も不明なままである遺伝性神経疾患、例えば脊髄小脳萎縮症のうちのホームズ型の遺伝子座を早急に決定し、遺伝子異常そのものを明らかにする。 (2)「外因による脳神経細胞死のモデルとその応用」班:この班では次のような研究を行なう。1)外因によってもたらされることが強く示唆されるパーキンソン病の真の原因機能分子を特定することで最終的目標として、MPTP様物質を天然化合物の中から選択し、カテコールアミンニューロンの機能低下を来すことを指標として、パーキンソン病の動物特にサルでモデルを作成する。2)これらのモデルにおいて、神経細胞死をもたらすミトコンドリアのDNA異常あるいは機能異常の有無を調べる。 (3)「脳神経細胞の生存・機能維持因子の解明と応用」班:この班では、死に至るうる神経細胞の生存のみならずその機能をも維持する手段の原理の発見を目標として、1)実際に脳神経系で働く神経栄養因子の全貎を明らかにする。2)そのような因子を前の班で作成した選択的に神経細胞死をきたしたモデルに導入して、臨床的応用の可能性を検討する。
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