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長野県大室古墳群における積石塚古墳とその性格に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05401012
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 考古学(含先史学)
研究機関明治大学

研究代表者

小林 三郎  明治大学, 文学部, 教授 (90061928)

研究分担者 石川 日出志  明治大学, 文学部, 助教授 (40159702)
大塚 初重  明治大学, 文学部, 教授 (00061771)
研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
キーワード大室古墳群第168号墳 / 積石塚古墳 / 合掌形石室 / 初期須恵器 / 土馬 / 古代官牧 / 積石塚 / 大室古墳群 / 168号墳 / 方墳 / 土師器 / 須恵器 / 円筒埴輪
研究概要

1993年〜1994年の2ヵ年間に実施した大室古墳群第168号墳は、調査の結果、長径約14m、短径約13mの不整形な方形墳と推定しうる。墳丘は、人頭大の礫石を積み上げた、大室古墳群中の典型的な積石塚であることを確認できた。
墳丘には、各所に埴輪片や土師器片、須恵器片が発見された。とくに、墳丘南側の墳裾には、土師器、須恵器がほぼ原位置を保って発見された。いずれも西暦5世紀代初期の土器群である。土器群とともに「土馬」が発見された。「土馬」は、土器群との伴出関係からみて西暦5世紀代初期のものと推定される。日本では古墳出土の「土馬」として最古のものである。また、墳丘南側には、埴輪円筒片が発見された。
内部主体の合掌形石室は、墳丘中央部よりやや南側に位置する。長軸長1.8m、幅0.85m、高さ1.15m、主軸方位N-124°-Wを示す。石室天井石は4枚現存するが、もとは6枚の板石によって架けられていたと推定される。石室はすでに盗掘されていて、副葬品などは残存していない。わずかに、鉄剣片3個を発見したにすぎない。
以上の結果からみると第168号墳は、大室古墳群の先駆的な役割をもって築造されたと考えられる。発見された須恵器は全国的な視野からも初期須恵器に属するもので、長野県地方では最古のものと考えられる。土師器も西暦5世紀初期のものであり、伴出した「土馬」は第168号墳の被葬者の性格をあらわしていると推定される。また、積石塚であることも日本の古墳の中では特異な存在である。すなわち、積石塚を中核とする大室古墳群の成立過程の中に、日本の古代官代牧との関連性が文献資料の他に考古学資料として提示されたものと考えている。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小林三郎: "信濃における古墳文化研究の課題" 長野県考古学会誌. 61号. 51-59 (1991)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚初重: "東国の積石塚古墳とその被葬者" 国立歴史民俗博物館研究報告. 44集. 3-19 (1992)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 小林・大塚・石川編著: "信濃大室積石塚古墳群の研究・I" 東京堂出版, 330 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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