研究分担者 |
廣瀬 幸生 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (00181214)
角田 太作 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (60126878)
砂川 有里子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40179289)
市川 保子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (70223089)
青木 三郎 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (50184031)
|
研究概要 |
本研究の目標は,諸言語の記述において問題となる文法的カテゴリーを理論的に考察し,一般化の可能性を模索しようとするものである.特に「述語構造」に焦点をあて,関連する諸問題を記述し,理論的批判と検討を行った.具体的な研究内容は以下のとおりである. 1.認知意味論的研究 認知意味論の代表的研究者である山梨正明教授(京都大学)に認知意味論の現状と今後の問題点について講演をお願いした.それをきっかけに文法研究における認知意味論的アプローチの可能性を探った.日本語の「取り立て」助詞および英語の比較程度表現,文脈・談話における指示詞,主題が特に研究対象となっている.(廣瀬 幸生,奥津 善子,砂川 有里子,ベケッシュの研究) 2.生成文法的統語研究 竹沢 幸一を中心にして,述語構造の中で特に重要な位置をしめる対格および反対格仮説の実証的研究を行った. 3.発話理論的研究 述語構造と述定・陳述の関係について,特に日本語の「取り立て」助詞を中心に研究した.(青木 三郎) 4.言語類型論的研究 日本語の述語構造の特質を広く類型論的観点からながめ,「体言締め」の構造が日本語の特質をなすことをつきとめた.(角田 太作) 5.日本語教育への応用的研究 自動詞・他動詞・受け身文などの構造が外国人学習者にとってどのような問題をひきおこすかを具体的なデータを基に研究した.(市川 保子,小林 典子)
|