研究概要 |
超高真空反射電子顕微鏡を開発し、白金表面の結晶構造の解析と反射電子顕微鏡像の観察に成功した。成果の一部は論文(2)に発表している。これは超高真空中で作製したPt(100)におけるreconstracted domainsを観察したもので、昨年来日したドイツのLempfuhl教授より激賞されたものである。 さらに試料表面の微細構造を調べるために、新たに超高真空二軸独立回転試料ホルダーの設計、試作を行った。この試料ホルダーにより試料のX、Y軸方向の平行移動(Z軸が光軸)と入射角と方位角の高精度設定が可能となり、走査型反射電子線ホログラフィー電子顕微鏡観察実現へ大きく前進した。この試料ホルダーの試作および性能については論文(3)に発表した。ホログラフィー電子顕微鏡像を観察するためには、高輝度電子銃が不可欠である。このためW(100),T.F.Emitterを用いて超伝導材料表面のミクロな電位分布変化についてのホログラフィー観察を試みた。この結果、電場変化は電子線ホログラフィーによる干渉縞の観測により定量的に評価できることを確認でき、その成果を論文(4)に発表した。さらにZi-O/W(100)エミッターを電子銃にとりつけて、超高真空中で赤外線加熱が出来るように改造を行い、本格的な走査型反射電子線ホログラフィー顕微鏡観察が可能になった。その成果の一部を論文(5)に発表した。 発表論文 (1)K.Ogai,et al.Japan J.Applied Plapics 32 (1993)5988 (2)T.Akita,M.Takaguchi,R.Shinizas : Jpn J.Appl. Plmp 32 (1993) L1631 (3)T.Akita,H.Matsue,Y.Kimura,and R.Shimizu,J.Electun Mcomcapy 43 (1994) 332 (4)K.Ogai,Y.Kimura and R.Shimizu ; Ultramicrossepy 54 (1994) 345 (5)T.Akita,T.Nagata,Y.Kimura and R.; Techo Repts Osaka University (1966) in press
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