研究課題/領域番号 |
05402030
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井川 直哉 大阪大学, 工学部, 教授 (60028983)
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研究分担者 |
打越 純一 大阪大学, 工学部, 助手 (90273581)
島田 尚一 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029317)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
22,200千円 (直接経費: 22,200千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 18,200千円 (直接経費: 18,200千円)
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キーワード | 超精密切削 / 切削機構 / 計算機シミュレーション / 分子動力学 / 加工精度 / 切削温度 / 仕上面性状 / 切削抵抗 |
研究概要 |
本研究は、分子動力学法を用いて、原子レベルでの機械的除去加工機構および加工精度の到達限界を明らかにし、その結果を実用機械加工技術に応用して極限精度での加工を実現しようとするもので、主要な成果は次の通りである。 1.実際に近い現実的な分子動力学モデルを用いて極微小切削機構を解析するために、定常切削状態の解析が可能な境界並進法および、電子の存在を考慮していないため従来の分子動力学法では解析ができなかった、金属中の熱伝導を模擬できる熱伝導補正法を提案し、極微小切削加工現象を解析する手法を開発した。 2.分子動力学解析と極微小切削実験の結果から、切削加工における加工精度の到達限界を支配する主要な要因のひとつである、工具が安定して工作物表面を削り取り得る限界の厚さ-最小切り取り厚さ-は銅の切削ではで1nm、アルミニウムでは2nm程度であることを示した。また、もうひとつの要因である、工具輪郭の仕上面への転写精度も同じ程度であることを示した。 3.アルミニウムの切削における最小切り取り厚さおよび転写精度がが銅に比べて低いのは、工具・被削材間の相互作用が強く、被削材の塑性変形抵抗が低いことにもとづいていることを示した。 4.極微小切削におけるダイヤモンド工具の微小損耗機構を解明するための基礎データとして、分子動力学法を用いた切削温度の解析手法を提案し、同手法を用いた解析によって、切削温度は切り取り厚さが微小になればかなり低くなり、ナノメートルレベルの切り取り厚さでは温度上昇が数10Kであることを示した。
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