研究課題/領域番号 |
05402038
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 福岡工業大学 (1994) 九州東海大学 (1993) |
研究代表者 |
赤崎 正則 福岡工業大学, 学長 (30037676)
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研究分担者 |
岡野 大祐 九州東海大学, 工学部, 助教授 (00169129)
園田 義人 九州東海大学, 工学部, 教授 (90117143)
堤 忠民 九州東海大学, 工学部, 教授 (60248606)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | レーザ誘雷 / 大気放電 / レーザ計測 / プラズマ / 電子温度 / 電子密度 |
研究概要 |
本研究の目的は、1.紫外線レーザによる純粋な気体の電離機構と2.大気中に炭酸ガスレーザを照射した時の大気の絶縁破壊現象、並びにこれらの作用によって生成されたプラズマが放電を誘導する過程を解明することによって、レーザ誘雷を可能とする条件を見つけだすことである。以下に幾つかの実験を試みた結果のまとめを目的に対応させて述べる。 1.については、KrF及びArFエキシマレーザを用いた放電誘導の基礎特性を調べるために、放電容器内に純粋なN_2やO_2ガス及び乾燥空気を導入し、その中に設置したロゴウスキー電極に直流電圧を印加し、平等電界の下でレーザ誘導放電の実験を行った。その結果、(1)エキシマレーザ光はO_2による吸収率が大きいため生成される初期電子数は多いが、空気中では電子の付着によるO_2生成により急速に減少する。(2)レーザ入射による50%フラッシュオーバー電圧(V_<50>)はレーザによって生成される初期電荷量が大きいほど低下する。(3)V_<50>やレーザ入射からの放電遅れ時間(γd)などの特性は、O_2による電子の生成・消滅過程が支配的なため、空気、酸素ガス中では同様な特性であった。 2.については、出力約50JのCO_2レーザを用いた長ギャップの放電誘導実験を行った。その結果、(1)平板対棒、平板対平板電極共にV_<50>が最小になるτdは50-200μsであった。(2)平板対棒電極での放電誘導でのV_<50>は平板正極性よりも負極性の方が大きくなり、極性効果が逆転した。(3)平板対平板電極の場合、ギャップ間にプラズマを生じさせた場合、V_<50>は正極性、負極性共ほとんど同じでギャップの長さにほぼ比例する。(4)マッハツェンダー干渉計測の結果、プラズマは衝撃波として熱的に膨張し20μs以後は音速で波面が広がる。放電誘導は衝撃波の波面では起きず、プラズマ内の低密度領域の膨張に起因する。(5)レーザトムソン散乱計測の結果、CO_2レーザ入射後t=10μsで電子密度ne=5x10^<22>-1x10^<23>m^3、電子温度T_e=2.5eV、その後両者は指数関数的に減少し、t=30μsでne=2x10^<22>m^3、T_e=0.5-1.0eVであった。
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