研究課題/領域番号 |
05402040
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
古屋 一仁 東京工業大学, 工学部, 教授 (40092572)
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研究分担者 |
須原 理彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (80251635)
宮本 恭幸 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40209953)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1993年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | ホットエレクトロン / 電子波コヒーレンス / 電子波回折 / 量子サイズ構造形成 / GaInAs / InpOMVPE / 電子ビームマーク検出 / 電子波グレーティング / 共鳴トンネルダイオード / InP有機金属気相成長法 / OMVPE成長法 / InPヘテロ構造 / バリスティック伝導 / 位相コヒーレント伝導 / 電子波ファブリペロー共振器 / 相関関数 |
研究概要 |
半導体結晶中でのバリスティックホットエレクトロンの生成およびそのコヒーレンス特性を理論的および実験的に研究した。まず、OMVPE成長法によりGaInAs/InPヘテロ構造を形成しホットエレクトロン発生を達成した。ホットエレクトロンのバリスティック伝導および位相コヒーレント伝導の様子を定量的に測定するためにダブルバリア構造による電子波ファブリペロ-共振器(共鳴トンネルダイオード)の共振特性を利用した。共鳴トンネルダイオードから測定される共鳴エネルギ幅について位相散乱を考慮して解析し実測結果との比較から位相コヒーレンス長を評価する方法を確立した。これを用いてGaInAs中のエネルギー100mevのホットエレクトロンの位相コヒーレンス長が80〜120nm以上あることを明らかにした。位相コヒーレンス長の上限値を明らかにするためには上記評価において構造不均一の影響を除去する必要がある。このために微細面積エミッタをもつRTDを用いることを考案し解析を行い条件を解明し微細エミッタRTD作製プロセスを開発しエミッタサイズ400nmまでの微細化を達成した。さらに、コヒーレンス長の温度依存性を実験的に求めるために高温での測定を可能にする三重障壁RTDによる評価法を考案し解析から150kまでの高温評価の可能性を明らかにした。 結晶内に量子サイズ構造を形成し、これにコヒーレントホットエレクトロンを入射させて干渉・回折現象を生じさせこれを観測することを目指して量子サイズ構造形成技術を開発した。これまでの最小値40nmピッチの埋め込みGaInAs/lnpグレーティング構造形成を達成した。さらにOMVPE埋め込み成長前後での微細構造同士の超精密位置合わせ技術を開発した。電子ビームによるマーク検出のために白金(Pt)を用い、埋め込みグレーティングとCr/Au微細ストライプ電極の位置合わせを40nm精度で実現した。 以上、コヒーレントホットエレクトロンの生成とデバイ応用を目指して、コヒーレンスの実験的解明および電子波回折観測のための超微細構造形成技術の基礎を築いた。
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