研究課題/領域番号 |
05402049
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
桐谷 道雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (70033826)
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研究分担者 |
佐藤 裕樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (20211948)
井関 道夫 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70023124)
小島 聡 名古屋大学, 工学部, 助手 (00202060)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
34,800千円 (直接経費: 34,800千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1993年度: 26,400千円 (直接経費: 26,400千円)
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キーワード | 核融合中性子照射 / 核分裂炉照射 / イオン照射 / 電子照射 / 照射損傷 / 反跳エネルギー / 統計的揺らぎ現象 / 高エネルギー粒子照射 |
研究概要 |
カスケード衝突から発生する点欠陥集合体は極めて微細であるためそのタイプの同定が困難であったが、名古屋大学超高圧電子顕微鏡室に放射線管理区域を設定できた事で中性子照射した試料の電子照射実験が可能となり、電子照射下での欠陥の動的挙動から個々の欠陥のタイプを的確に判定する事ができるようになった。 強力中性子源(RTNS-II)により核融合中性子照射された試料による研究はさらに進展し、これと並行して制御された条件のもとでの材料試験炉(JMTR)による原子炉照射は交番的に温度を変化した温度変動照射、および損傷効果の蓄積過程を系統的に観るための多段多分割照射へと展開した。照射中の温度変動の効果は予想外のものがあり、また多段多分割照射の成功によりはじめて核分裂炉照射と核融合中性子照射との直接の比較が可能となった。 カスケード衝突から直接発生する損傷構造の蓄積過程(照射量φ)については、初期のカスケード衝突からの衝撃の効果による段階(φ^2)から、照射量に比例した単純な段階(φ^1)を経て、自由格子間原子による動的回復の段階(φ^<1/2>)を過ぎ、幾何学的重畳による飽和の段階(1-exp(-αφ))がある事が、核融合中性子照射、核分裂炉照射および軽・重イオン照射の結果を総合する事により明かとなった。 電子照射実験より得られた格子間原子微小集合体の一次元容易運動の性質の理解を、中性子照射に適用することにより、これまで理解が不可能であった結晶方位依存性や種々の転位ループ配列の規制性を理解することが可能となった。またこれも電子照射実験より明かとなった点欠陥反応の無秩序性を中性子照射に適用することにより、格子間原子集合体の成長に対する極めて小さい成功立の原因として理解するに至った。
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