研究課題/領域番号 |
05403035
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
楠本 正一 大阪大学, 理学部, 教授 (30028253)
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研究分担者 |
深瀬 浩一 大阪大学, 理学部, 助手 (80192722)
隅田 泰生 大阪大学, 理学部, 助教授 (70179282)
若宮 建昭 大阪大学, 理学部, 助教授 (10028243)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
39,100千円 (直接経費: 39,100千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 34,100千円 (直接経費: 34,100千円)
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キーワード | 複合糖質 / リポタイコ酸 / ヘパリン / 免疫増強活性 / 構造解析 / 合成 / 蛍光標識 / リン酸化ペプチド / ホスホアミノ酸 / ホスホセリン / ミコバクテリア / リピドA |
研究概要 |
生体機能の調節に関わる天然の生物活性複合糖質およびペプチドを対象に、その活性の化学的本体と作用機構の解明を目指して、細菌細胞由来の新しい免疫増強活性複合糖質の構造解析と合成、硫酸化多糖ならびにリン酸化ペプチドの合成を中心に研究を行った。 グラム陰性細菌特有の生物活性複合糖質リポ多糖の合成研究とならんで、グラム陽性菌に属する連鎖球菌のリポタイコ酸画分から、新しく開発した抽出法によってサイトカイン誘導活性を有する新複合糖質を分離した。これに先だって行ったリポタイコ酸の推定構造の合成と合わせて、活性成分の構造研究を進めた。ミコバクテリア菌体の含水フェノール抽出画分からもリポタイコ酸と同様に活性を有する分子量の大きい複合糖質を分離し、その構造解析を行った。 複合糖質の合成上、最も重要な課題の一つであるグリコシド結合形成法の研究を進め、チオグリコシドをドナーとする優れた方法を開発した。また、二官能性標識剤を合成して、微量の糖鎖を蛍光標識して精製した後、マトリックスに結合させてネオグリココンジュゲートを調製する方法を示し、生物活性糖質の機能研究に新しい可能性を開いた。 硫酸化多糖ヘパリンの血小板結合ドメインを明らかにするために、以前に推定した二糖単位を合成し、それが期待通りの多糖と血小板との結合に重要な役割を担っていることを明かにした。 リン酸化ペプチド合成のためのホスホセリン含有ペプチドについて保護基と縮合法の検討を行った結果、Boc法およびFmoc法のいずれによっても純度の高いペプチドを得ることのできる固相合成にも適用可能な方法を見出し、種々のアミノ酸を含むリン酸化ペプチドの合成を可能にした。
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