研究課題/領域番号 |
05404033
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (20101090)
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研究分担者 |
栗原 由起子 東京大学, 医学部(病), 医員
栗原 裕基 東京大学, 医学部(病), 助手 (20221947)
児玉 龍彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (90170266)
永井 良三 東京大学, 医学部(病), 助教授 (60207975)
栗原 由紀子 東京大学, 医学部(病), 医員
前村 浩二 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
23,100千円 (直接経費: 23,100千円)
1994年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1993年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 発生工学 / ジーンターゲッティング / マクロファージ / 平滑筋細胞 / 内皮細胞 / エンドセリン / スカベンジャー受容体 / ジーンターゲティング / トランスジェニックマウス / 形態形成 / 血圧調節 / 病態生理 |
研究概要 |
動脈硬化の進展は多年の年月をかけ、複数の遺伝的要因および環境因子が関与することが知られその解析、治療法開発には多くの困難がともなう。今回の研究はこうした課題への新しい取組として、急速に技術の発展しつつあるジーンターゲッティングによる遺伝子欠損動物の作成などマウス発生工学を応用し、動脈硬化の病態解析と治療法の開発をめざし、次の3点を柱として平成5年度から6年度に行われた。 第一に、マウス発生工学の血管の細胞への応用の基礎技術の充実を進めたことである。マウスの発生工学は近年急速に進展しつつあるが、ES細胞の安定性など、技術的課題も多く、多数の遺伝子欠損動物作成のための基礎技術の上でも検討すべき課題が多い。そこで今回の研究全体の基礎固めとして、安定的にジャームライントランスミッションを起こすES細胞の選択、コーカルチャー法によるキメラマウスの作成などの技術の開発に成功した。この安定的な技術の上に今回の研究は、血管生物学に関する多くの遺伝子組み替え動物の作成に成功した。 第二に、血管の主要構成細胞である、血管内皮細胞、平滑筋細胞、動脈硬化の泡沫細胞の起源であるマクロファージという主要3種の細胞のそれぞれにつき発生工学の応用を試みたことである。その結果マクロファージでは泡沫細胞形成に関わるスカベンジャー受容体欠損マウスの作成に成功、内皮ではエンドセリン欠損マウスとエンドセリン過剰発現マウスの作成に成功、平滑筋細胞では形質転換の機構の解析や高血圧関連のトランスジェニックマウスの作成など多方面にわたり大きな成果があった。 第三に、マウス実験系を用いて動脈硬化の発症解析と治療法の開発を進めたことである。世界で血管生物学に関連してLDL受容体欠損マウスやアポE欠損マウスなどの動脈硬化モデルを初めとしておおくの遺伝子組み替えマウスが作成されつつある。今回の研究では、これら世界の実験動物系を集積し我々の開発したマウスとの交配実験などを進め、この系を用いて動脈硬化の解析と治療法の開発を進めた。
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