研究課題/領域番号 |
05404040
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
柴田 昭 新潟大学, 医学部, 教授 (10004772)
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研究分担者 |
岸 賢治 新潟大学, 医学部付属病院, 助手 (30186209)
小池 正 新潟大学, 医学部付属病院, 助手 (30170161)
高橋 益広 新潟大学, 医学部, 助手 (90179531)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | homologous recombination / 遺伝子治療 / pGD210 / TK / ganciclovir / FDC-P2 / 脱白血病化 / BCR / ABL融合遺伝子 / 相同遺伝子組み替え / 電気パルス法 / Neo遺伝子 / HSV-tk遺伝子 |
研究概要 |
白血病をはじめとする悪性腫瘍に対する本来の意味での遺伝子治療は、腫瘍細胞の異常癌遺伝子を正常な遺伝子に置き換えることにより、腫瘍細胞を正常化することである。このように異常癌遺伝子の修正を行うには、homologous recombination法を用いた遺伝子導入を行う必要がある。我々は、homologous recombination用のプラスミッドを作成し、そのプラスミッドについての予備的検討を行った。homologous recombination用のプラスミッドpGDTKbcrNeoablreverseは、pGD210を基本に、pSHTから切り出したTKを組み込み、BCR-ABLの間にpMC1NeoPolyAより切り出したNeoを組み込んだBCR-Neo-ABLをhomologous部位(BCR-ABL領域)の特異性を高めるために逆向きに挿入し直すことにより作成した。IL-3依存性マウス骨髄細胞株FDC-P2に電気パルス法でBCR-ABL遺伝子を導入することによりその発現が確認されたクローンが得られ、これらには自律増殖能の獲得が認められた。また、得られたすべてのクローンにおいて、1コピーの遺伝子が導入されていた。FDC-P2にpGDTKbcrNeoablreverseを導入することにより、Neo、TKの発現が認められ、G418に耐性となり、かつgancyclovirに対する感受性が亢進したクローンが得られた。すなわち、今回作成したプラスミッドを用いれば、homologous recombinationによりBCR-ABL遺伝子をつぶすことができる可能性が想定され、これらの細胞においては、G418に耐性となり、この作成したプラスミッドがrandomに組み込まれた細胞に比べgancyclovirに対する抵抗性が強く、G418とgancyclovirの両者を用いることにより、homologous recombinationをおこした細胞を選択することができると考えられた。この研究における最大の課題は、いかにしてhomologous recombinationの効率を上げることができるかということであるが、この点については哺乳動物についてもこの作用があると考えられているRad51等の応用が考えられる。
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