研究課題/領域番号 |
05404044
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
多田 祐輔 山梨医科大学, 医学部, 教授 (70010246)
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研究分担者 |
進藤 俊哉 山梨医科大学, 医学部, 助手 (50206322)
神谷 喜八郎 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (90111509)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1993年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 小口径人工血管 / ハイブリッド型人工血管 / 内皮細胞 / 平滑筋細胞 / 細胞培養 / ハイブリッド人工血管 / 人工血管 |
研究概要 |
小口径人工血管の新たな開発の方向として、生きた生体細胞と生体材料のみを用いて人工血管を作成する実験を行った。当初の予定では、実験動物として入手が容易なウサギを用いることとしたが、静脈、あるいは動脈から内皮細胞、平滑筋細部を得て培養することが困難であるために、イヌを用いて実験系を組み直すこととした。イヌの外頸静脈から酵素(collagenase)を用いて内皮細胞、平滑筋細部を得て培養を行った。培養液にはウシ胎児血清を10%加えたM-199を用いた。管状物としては臨床で用いられているヒト臍帯静脈グラフトを使用したが、細胞毒性を持つグルタルアルデヒド処理を行ってあるため、使用前1カ月間抗生剤入りの生理食塩水内にて保存した。第2継代培養の内皮細胞、平滑筋細胞をトリプシンにてフラスコより回収し、培養液内で細胞浮遊液とした。まず平滑筋細胞浮遊液をグラフトの壁内に注射器を用いて注入した。引き続いて、内皮細胞浮遊液をグラフト内腔に誘導し、2時間の間インキュベータ-内で回転を行う回転法で細胞の付着を図った後、24時間静置培養を行った。24時間後付着しなかった細胞を取り除き、引き続き2週間培養を続けた。in vitroでの細胞の生着、伸展を調べるため経時的にグラフトを部分切除して観察した。内皮細胞は最初は重層化して付着していたが、移植3日目以降は内腔表面に広がり単層構造を示し、2週間同様構造は維持された。一方平滑筋細胞は細胞塊として壁内に移植されたが、2週間の間同心円状の広がりを示すものの部分的な伸展に留まった。当初期待したように平滑筋細部の伸展がみられなかったのは、静置培養では壁内に移植された平滑筋細胞に充分な培養液が拡散しなかったためと考えられた。今後の予定として、in vitroで細胞を付着させたヒト臍帯静脈グラフトをもとのイヌに移植しin vivoの実験を行う予定である。
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