研究課題/領域番号 |
05404080
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 敏一 大阪大学, 医学部, 教授 (00049397)
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研究分担者 |
小清水 右一 大阪大学, 医学部, 助手 (50281126)
根本 康夫 大阪大学, 医学部, 助手 (30250088)
松本 邦夫 大阪大学, 医学部, 講師 (90201780)
原 英二 大阪大学, 医学部, 助手 (80263268)
水野 健作 九州大学, 理学部, 助教授 (70128396)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
31,700千円 (直接経費: 31,700千円)
1995年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1994年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1993年度: 16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
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キーワード | HGF / c-Met / 器官形成 / 器官再生 / インジュリン / 増殖因子 / c-met / IL-1 / カルシノーマ / PDGF / FGF / hepatocyte growth factor / 肝再生 / 腎再生 / MET |
研究概要 |
1.器官再生因子としてのHGFの機能解明:HGFがin vivoにおいて肝線維症、肝硬変ならびに脂肪肝といった慢性肝傷害に伴う肝疾患の発症を抑え、慢性肝疾患の病態を著しく改善させることを明らかにした。また、HGFは急性腎不全、急性肺障傷に対しても臓器の再生を促進することを見い出し、HGFは器官再生因子として機能することを明らかにした。HGFは慢性肝疾患、腎不全、肺疾患などに対し新しい治療薬となることが期待される。 2.HGFは神経栄養因子である:HGFは初代培養ニューロンに対しNGFに匹敵する神経生存促進を有し、さらにHGFの投与により神経細胞死が防止されることを明らかにした。 上皮一間葉相互作用のメディエータとしてのHGFの機能解明:HGFは腎臓、肺において上皮形態形成を誘導する他、四肢等の骨格形成、歯の発生に関与することを明らかにした。また、HGFは両生類に至るまで肝臓の形成には必須の因子であることを明らかにした。 4.HGFからみた癌一間質相互作用の分子的理解とHGFアンタゴニストによる癌浸潤阻止:多くの癌細胞が正常間質細胞に対しHGF誘導因子を産生する一方、HGFは間質由来の浸潤促進因子であることを明らかにした。また、リコンビナントHGFのプロテアーゼ消化物からHGFの作用をブロックするHGFアンタゴニストを分離することに成功した。 5.HGF誘導因子(インジュリン)の実体解明:組織抽出液からHGF誘導因子の精製を進めIL-1,PDGF,bFGFが組織由来のインジュリンであることを明らかにした。一方、TGF-β、グルココルチコイドはHGFの発現を抑制するブレーキとしての機能をもつことを見い出した。また、癌細胞由来のインジュリンはIL-1、bFGF、PDGFなどであり、MMTマウス乳癌細胞は既知因子と異なるインジュリンを産生していることを見い出した。
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