研究課題/領域番号 |
05405006
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 近畿大学 (1994-1995) 鹿児島大学 (1993) |
研究代表者 |
平田 八郎 近畿大学, 農学部, 教授 (90041714)
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研究分担者 |
山崎 繁久 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (50117553)
石橋 泰典 近畿大学, 農学部, 助手 (90247966)
御木 英昌 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (40041727)
田中 淑人 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (50041728)
今井 健彦 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (20041709)
中村 薫 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (40041719)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
21,100千円 (直接経費: 21,100千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1994年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1993年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | ポリカルチャー / 溶存酸素 / 二酸化炭素 / 無投薬養魚 / 還元給餌 / 物質、じゅん環能 / 浅海養殖 / 養魚の、銘柄化 / 循環調和養殖 / 藻類増殖能 / 物質循環 / 複合養殖 / Nannochloropsis / Ulva / マダイ / 生態系 / pCO_2(二酸化炭素分圧) / pO_2(酸素分圧) / 環境条件 / 相対収支 / アナアオサ変異種 / アナアオサ / 不稔性 / CO_2・O_2比 / 植物・動物比 / 脂肪酸組成 / 窒素排泄 / 窒素吸収 / 環境浄化 |
研究概要 |
【実験1:海面生簀での養殖実験】マダイとアナアオサ変異種を同一生簀内で複合養殖を試みたところ、その実験区における溶存酸素量は、対照区より9%も高い値を示した。一方、その実験区における遊離二酸化炭素量は対照区より4%減少した。それはアナアオサの炭酸同化作用によるものであるが、その原理を海面生簀養殖で実用化したのが本研究の大きな成果である。本研究ではそのような生理・生態効能のみならずマダイの成長は対照区より1.5%増加したこと、実験区の斃死個体は対照区より半減したこと、マダイの体色は赤みを帯び、天然色に近づいたこと、肥満度は対照区より高く、肉部に厚みが生じたこと、などのメリットが見出だされた。特に、最終的効果として、実験区の市場価格が対照区のそれよりも15%も高い値で取引された。市場関係者の判断では、そうした高値の原因は「無投薬養魚」であったからだ、とのことである。投薬養魚が養魚離れの一因ともいわれているが、本実験でアナアオサの還元給餌法は養魚の健康を守ることもできたので、本研究の成果は、今後の養魚法改善に役立つものと思われる。 【実験2:実験室内での解析実験】マダイとアナアオサ変異種を複合養殖し、そこで栽培したアナアオサをマダイに還元添加給餌すると、以上のように多岐に及んだ生理・生態的効能が観察されたが、そのように添加給餌した場合、糞の物質循環能にどのような効果があるかを、パンライト水槽で解析実験してみた。その結果、アナアオサを還元給餌すると糞の物質循環能が高まることが分かった。 【総括】このように現状の養魚の弱点は飼育老廃物による海底汚染であるが、本研究から、動物と植物の複合養殖によって水質の保全が図られ、そこで栽培された植物を動物に還元給餌することによって、底質の浄化にも寄与することが分かった。
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