研究課題/領域番号 |
05451001
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田中 亨英 北海道大学, 文学部, 教授 (30008958)
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研究分担者 |
熊野 純彦 北海道大学, 文学部, 助教授 (00192568)
山田 友幸 北海道大学, 文学部, 助教授 (40166723)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 意志 / 行為者 / 意図 / 幸福 / 身体 / 正義 / 実践 / 物理主義 / 善 / 想像力 / 非還元的物理主義 / 理由 / 合理的アーキテクチャ |
研究概要 |
現代哲学及び分析哲学における行為論・意志論の研究に基づき、山田は、廣松哲学との対質を足がかりに、機能主義という形の非還元主義的物理主義の立場がどこまで維持しうるものであるか、また、維持しがたくなるとすればそれはどの地点においてであるのかを見極めようと試みた。そのような検討の結果、山田は、廣松の問いかけから、因果説をとるものも、反因果説をとるものも避けて通ることのできない問題を導き出す。それは結局、非還元主義をとっても、還元主義をとっても、あるいは二元論や反因果説をとっても、理由に基づいて行為する行為者という概念に実質的な内容を与えることができないということである。山田は、この難問に、機能的特徴を物理的特徴に還元するほど強くはないが、ト-クン同一性や付即性よりも強い、「周囲のものの機能を背景にした、物理的状態ト-クンの機能的特徴と物理的特徴とのタイプ間対応(カプセル化されたタイプ間対応)」を、心的特徴と物理的特徴との間に見いだすことで解決を与えることを提唱している。 また、近世哲学及び倫理学における行為論・意志論の研究に基づき、宇都宮は、道徳的行為の基礎を信仰に求めるティリッヒの所説を手がかりに、カントの実践哲学における宗教的次元のあらわれを見極めようと試みた。そのような検討の過程で、宇都宮は、道徳的に行為する行為主体にとって、道徳法則が意志の規定根拠となるのはどのようにしてであるか、という問題を導き出す。宇都宮は、この難問に、道徳法則の神聖性が主体の感性に影響を与え、意志に対する法則の影響力を促進するような感情を引き起こす、というカントの「道徳感情」の説をもって答えようとしている。
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