研究課題/領域番号 |
05451008
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂井 信生 九州大学, 文学部, 教授 (90067794)
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研究分担者 |
高野 誠司 九州大学, 文学部, 助手 (70243863)
竹沢 尚一郎 九州大学, 文学部, 助教授 (10183063)
清水 展 九州大学, 教養部, 助教授 (70126085)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 新宗教 / 主体 / 近代社会 / 科学主義 / 個人 / 新宗教教団 / 情報化社会 / マス=コミュニケーション / 共同体 |
研究概要 |
我々は1991年度に実施した『九州の新宗教運動の比較研究』に引き続き、93年度から94年度にかけて『西日本の新宗教運動の比較研究』を実施した。これは前回より範囲を拡大する形で、天照皇大神宮教、イエスの方舟、オウム真理教、真如苑、友愛グループ女神の海、幸福の科学、崇教真光の7教団・団体を対象に調査研究を行なったものである。前回の研究に続いて今回もまた各教団信者の宗教意識を解明することに狙いのひとつをおいた。 今回の調査・研究に際して教団選択の基準としたのは、1、時代的、社会的に大きな影響力を持っているもの、2、地域的特性を反映しているもの、3、近年特に活動の顕著ないわゆる新新宗教のカテゴリーに入るもの、という観点であった。我々はこうした新新宗教として分類される諸教団の意識調査を通じて新新宗教の特徴について考えてきた。この検討からは、新新宗教が一般にいわれているように近代の科学主義に対抗する神秘主義や呪術志向から生まれたものというより、むしろ近代社会の特徴である科学主義が、一般的な境界線を越えて世界の全体を統合しようとする、いわば超科学主義的性格を持っていることを示してきた。そしてそこで生み出されている「主体」もまた、近代的な精神と肉体、個と集団の二元論を越えようとする「主体」であるが、そこで自己の責任と超科学主義が過度に強調されるとき、新たな選別のシステムを形成しかねないことを指摘できたのである。
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