研究課題/領域番号 |
05451059
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
|
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
川田 順造 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (50107835)
|
研究分担者 |
山本 順人 筑波大学, 電子情報工学系, 講師 (30111090)
小田 淳一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (10177230)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | モシ族 / 太鼓ことば / 通信システム / 言語メッセージ / 楽器音コミュニケーション / ブルキナファソ / 音調言語 / 弁別特徴 / 楽器音コミュニケ-シヨン |
研究概要 |
1.句頭部分と句末部分に分けた、言語音の音調の高低と太鼓音のR/Y(周波数成分の分析結果と現地概念における音の分類を考慮した太鼓音の分類。Rは更に4つ、Yは2つの亜型に分けられる)との対応関係の検討を詳細に行い、冒頭及び末尾のいずれの部分においても高い頻度で対応が見られた。特に、句末部分の方が表現上の様式を整えるための配慮(特に太鼓音Yの多用)がより大きいと思われる。2.頻出する句と1回のみ出現する句、古い時代と新しい時代の王についての句のそれぞれにおける音調とR/Yとの対応を検討した。頻出する句及び古い時代の王についての句の方が太鼓の打奏が繰り返されるため様式化、符牒化がすすみ、対応する度合がより低いと考えられるが、実例についての分析結果ではこのような見方は必ずしも妥当しないことが明らかになった。3.言語音の超分節的特徴のうち、音調の高低とR/Yとの対応関係を見る上で対応がずれて現れている場合がしばしばあり、その解釈を事例について検討した。その結果、意味的に核となる語の高音調を有標とみなすと、言語音と太鼓音のずれが整合的に理解できることがほぼ明らかになった。4.言語音の分節的特徴をヤ-コブソン等の弁別的特徴を指標として、特に高音調性/低音調性、緊張性/弛緩性、中断性/連続性等の対立について、R/Yとの対応を検討した。その結果、対応に有意の相関があるとは考えられないことが明らかになった。5.言語音と太鼓音の一対一関係での対応を見る作業は、コンピュータによってほぼ限界まで進めることが出来たが、一連の音のまとまりとして句のレベルでの音のゲシュタルトの把握、そのレベルでの分析の方法上の困難が明らかになった。その問題点を明らかにし、仮説的見通しを提出した。 以上の諸点についての分析結果は、報告書に資料と併せて詳述した。
|