研究課題/領域番号 |
05451095
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
宮澤 節生 神戸大学, 法学部, 教授 (60001830)
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研究分担者 |
樫村 志郎 神戸大学, 法学部, 教授 (40114433)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 日本弁護士連合会 / 弁護士会 / 司法試験 / 公益的弁護士活動 / 当番弁護士 / 法律相談 / 外国弁護士 / 公益弁護活動 / 弁護士業務 |
研究概要 |
昨年度は、弁護士団体としては、全国団体である日弁連のほか、5つの単位会を調査対象とし、政策課題・活動内容としては、司法試験改革、当番弁護士制度、相談センター、外国弁護士問題、公益的弁護士活動など広範なテーマを取り上げて、質問紙調査および面接調査によるデータ収集を行った。今年度は、下記の弁護士団体と政策課題・活動内容に集中し、データ収集を行ったほか、日弁連・京都弁護士会などでも補充的調査を行った。団体:(1)大規模単位会 大阪弁護士会 (2)中規模単位会 神戸弁護士会 (3)小規模単位会 滋賀弁護士会 政策課題・活動内容: (1)司法試験改革(大阪) (2)公益的弁護士活動(大阪・神戸・滋賀) このように対象を限定したのは、以下の3点の考慮に基づく。第1に、インテンシブな面接調査によって深いデータを収集するため、少数の単位会に集中する必要があった。第2に、全国的政策課題として弁護士内部にもっとも大きな論争の対象となってきたのは司法試験改革であり、弁護士内部における基本的志向の対立を探索するには、この課題に集中することが適切であった。第3に、何らかの政策の決定・実現をめざす活動は、弁護士自身によって公益的活動の一環として位置づけられているため、司法試験改革以外の課題や活動は、公益的活動に関する調査の一環として分析対象とすることが適切であった。 以上の調査の結果、(1)弁護士内部での伝統的「在野性」をめぐる基本的視点の対立、(2)法務省・最高裁との交渉過程における抵抗から妥協に至る心理的メカニズム、(3)公益的弁護士活動の政治的・経済的・組織的基盤と今後の問題などについて、とくに出版に値する成果が得られた。これからは、本研究の直接的目的を超えて、弁護士の法社会学的研究一般に対する貢献をも行うものである。
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