研究課題/領域番号 |
05452007
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岡 睦雄 東京工業大学, 理学部, 教授 (40011697)
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研究分担者 |
石井 志保子 東京工業大学, 理学部, 助教授 (60202933)
野口 潤次郎 東京工業大学, 理学部, 教授 (20033920)
藤田 隆夫 東京工業大学, 理学部, 教授 (40092324)
森田 茂之 東京工業大学, 理学部, 教授 (70011674)
福田 拓生 東京工業大学, 理学部, 教授 (00009599)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1993年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
特異点解消理論は分類理論に関しては森理論を使った石井の結果や藤田の偏極多様体を使った結果など優れた成果が得られた。具体的な解消理論に関しては岡は退化した特異点でも非退化な特異点理論を通して斬新な解釈ができることを、示した。この結果は、今の所平面曲線だけであるが、将来この方法が高次元特異点の研究に有力な手段足りうることを、示唆している。この方法で任意に与えられた有限アーベル群を基本群につ代数曲面を非退化な特異点理論を用いて具体的に構成してみせた。今後は必ずしも非退化でない特異点の研究を、これまでの手段を使って確立したい。 森田は志賀、大鹿等の研究と協力して曲面の写像類群、曲面束の二次特性類、写像類群のある重要な部分群のコホモロジー類などの決定に斬新な結果を得た。今後はこれら特性類の幾何学的および解析的性質の研究が重要な課題となる。藤田は偏極多様体の分類理論、およびその関連事項が巧みに使って随伴直線束の性質の研究にこの理論がうまく応用できることを示した。特異点をもつ偏極多様体については、Del Pezzo多様体の場合はきわめてくわしくわかってきたが、一般の場合はまだまだ未解決の問題が多い。 このため、偏極を与える直線束として必ずしも豊富でないようなものをも考え、特異点解消理論や様々な双有理幾何の手法を導入して、より広い見地から問題をとらえられることを示した。 野口は辻、志賀等の協力で局所対称空間のコンパクト化への有理型写像にたいし新しい第二主要定理型の不等式を得、Nevanlinna解析法のモジュライ問題へ応用を示した。この応用は今までにないもので今後の発展が期待される。正則写像のモジュライ及びディオファンタス幾何に関しても、微分幾何学での調和写像理論を援用することによりモジュライ空間の構造定理及び有限性定理が得られた。 これは高次元でのParshin-Arakelov型の定理の研究の基礎を与える。 石井は3次元FANO多様体の分類に森理論を使った著しい結果を得た。
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