配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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研究概要 |
標準理論の検証,および標準理論からのずれを検出して未知現象を探索するために,米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)AGS加速器の大強度陽子ビームを金属標的に照射し,そこで発生する大量の高純度K+中間子を用いて,K+中間子の稀崩壊実験研究(K+→π+νν)を核研・高エネルギー研・阪大・BNL・Princeton・TRIUMFの共同研究として開始した。本科研費研究課題は上記実験のバックグラウンド除去に必要不可欠なγ線検出のための波形解析を目標とし,特に大量のK+が静止するターゲットの前後に設置したエンドキャップγ線検出器からの時間的に連続した信号波形を分解解析して,正確なγ線到着時刻とそのエネルギー情報を得ることにより,γ線を含む崩壊事象を効率良く除去することをめざした.このエンドキャップγ線検出器を構成するCsI(pure)結晶のモジュール(結晶+光電子増倍管)の出力アナログ波形を核研において500MHzのサンプリングでコンピューターによってデータ収集し,結晶からの信号と光電子増倍管自身の波形の分析を行うとともに,BNLでの実験条件にて高速波形解析による第1段トリガーへの適用を行った.さらに,実際のBNLでの物理実験で得られたデータを解析することにより波形分析法の研究を進め,信号波形が時間的に重なった事象の分解に対する処方を確立した.上記の分析法は物理解析用のプログラムに組み込まれて使用され,また実験測定器の性能評価にも利用されている.
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