研究課題/領域番号 |
05452054
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
馬宮 孝好 名古屋大学, 理学部, 教授 (20022600)
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研究分担者 |
三浦 裕一 名古屋大学, 理学部, 助教授 (30175608)
岩橋 克聡 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (40022602)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 固体ヘリウム3 / 超低温 / 核スピンオーダー / マイクロK / 核磁性 / 核断熱消磁 / 零点振動 / 直接交換相互作用 / 非金属セル |
研究概要 |
固体^3Heの原子の零点波動の振巾は大きく、原子直接交換相互作用が働き、これが固体^3Heの核磁性を引き起す。直接交換相互作用は圧力(モル体積)と結晶形に強く依存する。高圧相固体^3Heを研究すると同時に低圧相固体^3He高圧試料の研究を行った。これは、高圧相固体^3Heの物性とどのようにつながるか交換相互作用の圧力依存性を見る重要な研究である。反強磁性核磁気転移温度49〜355μKをもつ試料を作製し、その帯磁率を温度と周波数の関数として測定した。帯磁率は転移温度で異常なふるまいを示した。また帯磁率からエネルギー流緩和時間を導出し、常磁性状態から秩序状態に転移すると2けた早く緩和することを見出した。このことは、秩序状態におけるマグノン緩和過程を考えることにより説明できる。一方、高圧相固体^3Heの核磁性は34μKまでの我々の研究から強磁性的であることが示された。またその核磁気転移温度は我々の見積りから12μK程度ということが判明した。従来の核断熱消磁の方法では冷却は困難であるので、固体^3Heの核スピンそのものを断熱消磁することにより冷却する方法を採用した。固体^3Heを2Tの磁場中で700μKまで予冷するのに2週間を要した。このとき固体^3Heの圧力は60Pa上昇し、予冷が完了したことがわかる。固体^3Heと容器の間にはカピッツア熱抵抗があり、その緩和時間は100時間程度である。48時間で0.01Tまで消磁した。消磁中に45Pa、消磁後に15Paの圧力降下があった。また消磁後交流帯磁率Fは200pHの減少が観測された。核磁気転移を示唆する徴候は観測されなかった。種々の改善を施し、装置としてはベストの状態にあるので、今後、高圧相固体^3Heの核磁気転移を観測するべく種々の消磁方法を試みる。なお、我々の研究において低圧相固体^3Heの高圧部分の核磁気転移温度49μK及び高圧相固体^3Heの到達最低温度34μKは、この分野の世界最低の温度であることを附記する。
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