研究課題/領域番号 |
05452128
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
|
研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
木村 雄二 工学院大学, 工学部, 教授 (90107160)
|
研究分担者 |
八高 隆雄 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (40111637)
藤原 幸男 (藤原 幸雄) 工学院大学, 工学部, 講師 (80100361)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | 単結晶サファイア / 多結晶アルミナ / 乳酸リンゲル液 / 腐食挙動 / 粒界腐食 / 低指数面 / 画像解析 / 生体材料 / 単結晶サファイヤ / 腐食 / 静疲労 / 結晶粒界 / 鋳込み成形法 / 生理食塩水 |
研究概要 |
アルミナを現実に生体内に埋め込み長時間使用するために必要である種々の特性を明らかにするために、多結晶アルミナならびに単結晶サファイヤの破壊挙動ならびに腐食特性の評価を意図して本研究を計画した。さらに、生体環境により近い環境である、乳酸リンゲル液中での腐食挙動ならびに静疲労特性の評価を行い、生体材料としてのサファイヤ(アルミナ)の可能性を総合的に検討し、以下の結論を得た。 1)生体環境により近い環境である乳酸リンゲル液中における腐食減量の程度を把握し、生理食塩水中ならびに純水中での腐食挙動と比較検討した結果、乳酸リンゲル液は多結晶アルミナならびに単結晶サファイア両材料に対して苛酷な腐食環境であることが明らかとなったが、特定のイオンを含まない脱イオン水の方が腐食環境としてはむしろ苛酷であることが示された。 2)電子天秤で検出される腐食減量は、多結晶アルミナの方が単結晶サファイアに比較して多少多くなる傾向が示されたが、明瞭な差異を示さなかった。しかしながら、多結晶サファイアでは、特に、粒界に沿って深さ方向へ入り込んで行く腐食の様相が観察され、したがって、腐食損傷が強度低下に大きな影響を及ぼす可能性が示された。 3)画像解析による定量的な評価の結果、多結晶アルミナにおいて、静疲労でき裂がゆっくり進展している領域では80%以上の粒界破面率を示し、静疲労き裂進展における粒界腐食の役割の重要性が示された。 4)C(0001)面、A<1120>方向、M(1010)面、A<1120>方向ならびにA(1120)面、R<1102>方向を有する3種類の単結晶サファイア試験片に対してダイヤモンド圧入試験を行った結果、R(1012)面、M(1010)面ならびにA(1120)面におけるき裂生成の可能性が示された。 そして、その結果生じた圧痕対角線寸法ならびにき裂長さを光学顕微鏡で測定し、IF法によりそれぞれの面に対する破壊じん性値K_<IC>を評価した結果、 R(1012)面<M(1010)面≒A(1120)面<C(0001)面 なる大小関係にあることが示された。
|