研究課題/領域番号 |
05452183
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田中 國昭 千葉大学, 工学部, 教授 (10015042)
|
研究分担者 |
国吉 繁一 千葉大学, 工学部, 助手 (30092050)
工藤 一浩 千葉大学, 工学部, 助教授 (10195456)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
|
キーワード | トンネルスペクトル / 走査型トンネルスペクトル / 反射赤外吸収 / LB膜 / 高密度記録 / 有機超薄膜 / 有機単分子膜 / 吸着LB膜 / STM / 電界重合 / 電界書き込み |
研究概要 |
有機単分子膜の分子吸着・結合状態とその電子エネルギー準位変化を反映した非弾性トンネルスペクトロスコピー(IETS)を利用した新多重記録方式開発のための基礎データを得るために、紫外線照射あるいは電圧パルスを印加したLB膜のLETS変化を測定した。LB膜としては、主に電子線照射、紫外線照射により重合することが知られているω-トリコセン酸(ωT)、ジアセチレン(DA)LB膜について調べた。以下に得られた成果の要点を示す。 1.多くのIETSピークは電圧パルスの印加により、ピーク強度とピーク位置に変化がみられた。多数回の電圧パルスわ印加した試料のスペクトルは紫外線照射後のスペクトルと多くの類似点が認められた。 2.IETスペクトルの変化と、赤外反射スペクトルの変化を比較した結果、電圧パルス印加によるIETS変化は電極下の全領域における試料の変化ではなく、電圧パルスによりトンネル電流が集中して流れた局所的な領域における試料変化を反映したものであることがわかった。 3.ωT LB膜のIETS変化には、電圧パルス印加による重合反応による変化の他にカルボキシル基と基板との吸着状態の変化や分子の配向変化を示唆するスペクトル変化がみられた。 4.正電圧パルスを印加したDALB膜のIETS変化は、さらに負電圧パルスを印加することによって可逆的に変化することがわかった。また、はじめに印加するパルスの極性によってスペクトルの異なる領域に変化が生じることがわかった。 得られた成果は電圧パルス印加によるIETS変化がスペクトル多重記録に利用できることを示したものである。
|