研究課題/領域番号 |
05452186
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小沼 義治 信州大学, 工学部, 教授 (40020979)
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研究分担者 |
上村 喜一 信州大学, 工学部, 助教授 (40113005)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1994年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 炭化珪素 / スパッタリング / 薄膜 / 多結晶 / ヘテロ接合 / トランジスタ |
研究概要 |
1.SiC薄膜の生成 単結晶Siターゲットを用い、CH_4を反応ガスとした反応性スパッタリングにより、多結晶炭化珪素薄膜を作成した。高隔点材料である炭化珪素の良質な薄膜を得るためには、基板温度700℃以上の高温にする必要がある。本報告書では、装置に特殊な炭素ヒ-タを使用することでこれを達成できたことが示されている。 2.SiC薄膜の結晶学的評価 X線回折と反射電子線回折により、試料の結晶学的評価を行った。試料作成条件と結晶学的特性を比較検討しつつ、低基板温度化を試みた結果、最低700℃から実用的な品位の多結晶炭化珪素薄膜を得る方法を見いだした。 3.SiC薄膜の化学分析 XPSにより組成と結合状態を解析した。作成条件との比較検討の結果、CH_4分圧でけでなく、作成時の全圧も試料の組成化に影響を与えることを見いだした。 4.SiC薄膜の諸特性 分光光度計による光吸収特性と、Hall効果による電気的特性評価を行った。このための設備は本補助金により導入したものである。結晶学的評価と併せて光吸収の基礎吸収端について検討することにより、作成した多結晶炭化珪素は3C-SiCであることが判明した。Hall効果の結果から、基板温度が750℃で作成した薄膜が、TFTへの応用に適していることが判明した。 5.SiCの伝導型制御 不純物添加による伝導型制御を試みた。無添加の試料n形であったため、アクセプタとなるIII族元素のうち、BとAIについて試みた結果、本報告書の方法では、AIがより有効であることを見いだした。 6.TFT等の素子への応用 以上の成果に基づいて薄膜トランジスタの試作を行った。実用的な特性は実現出来なかった、基礎となる手がかりが得られた。さらに、本研究で作成した多結晶炭化珪素薄膜を用いて圧力センサや流量センサを試作した。
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