研究課題/領域番号 |
05452304
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 佳朗 名古屋大学, 工学部, 教授 (80115609)
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研究分担者 |
川添 博光 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (40260591)
賈 為 山形大学, 工学部, 助手 (10235799)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 空力音 / 空力騒音 / ジェット / 剪断流 / 渦 / 風洞実験 / 数値シミュレーション / 流体力学 / 騒音 |
研究概要 |
軸対称ジェットの剪断層内に平板を挿入して空力音を発生させ、流れ場と空力音の関係を実験的に調べることにより、その発生メカニズムを探った。その結果、1)発生する空力音の大きさはジェット剪断層内の乱れの強さと直接には関係なく、平均速度の空間勾配の大きさ、つまり渦度の強さと関連する。この平均速度勾配が約0.4になると剪断層流れから最も大きな音が発生する。2)剪断層内の乱れ、具体的には剪断層に垂直方向の乱れ成分の空間分布と発生する空力音との間には因果関係があり、大きな音が発生する場合には乱れ分布がエッジの周りに整然と分布している。3)低速ジェットと高速ジェットでは発生する音の特性が異なり、低速ジェットでは周波数にピークを持つ特徴的な音が発生する。このピーク周波数は平板の位置により複数の系列を作る。この中にはノズルによる共鳴が強く影響する周波数帯がある。4)ノズル内の境界層を層流れから乱流に変えるとピーク周波数は増加する。5)高速ジェットの場合、大きな音が発生する平板位置は下流に移動し、周波数分布もピークを持たない1kHz以下の広域帯の平坦な分布となる。このほかに、物体を考慮したGreen関数によるLighthill方程式を用いて空力音の解析を行った。任意の点での音圧は流体中の音源とGreen関数の積で表される。この音源を熱線流速計で求めGreen関数を境界要素法で計算して、遠方における音圧を予測した。その結果、1)渦輪がエッジを通過するとき音源となる。2)物体が存在すると音の放射効率が上がる。3)ホールエッジの先端のGreen関数は位相が同じになる傾向がある。4)1)で生じた音源は2、3)の性質により観測点に強い音圧を作る。5)観測点によっては3)が成り立たない事があり、このとき音圧は減少する。以上のことから物体まわりのGreen関数を制御することにより空力音を低減することは可能である。
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