研究課題/領域番号 |
05452328
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
並河 清 京都大学, 農学部, 教授 (40026464)
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研究分担者 |
飯田 訓久 京都大学, 農学部, 助手 (50232129)
村主 勝彦 京都大学, 農学部, 助手 (10226483)
梅田 幹雄 京都大学, 農学部, 助教授 (60201357)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 電気浸透 / 耕うん抵抗の低減 / 水の潤滑作用 / 土壌の導電率 / 土壌と金属の摩擦 / 耕うん抵抗低減 / 耕うん抵抗 / 土の電気導電率 |
研究概要 |
本研究の目的は、農作業の中で多量に消費されている耕うんエネルギーを電気浸透法の応用により削減することである。本年度の研究では、昨年度に引き続き、土壌の電気浸透性に密接な関係があると思われる土壌の導電率を、土性、含水比、密度及び直流電圧の異なる条件の下で測定を行い、電気浸透現象の発生しやすい土壌の条件について調査を行った。この結果、導電率は土壌の粒径の大きさと含水比に密接な関係があることが明らかになった。次に、土壌と金属の境界面での水の潤滑現象について考究し、土壌槽を用いた模型実験で電気浸透による潤滑現象を解明した。この実験では、土壌と金属板との接地圧、荷電電圧及び滑り速度を変えて摩擦抵抗の計測を行った。この結果、電気浸透による効果として、土粒子の細かいシルト土壌において、含水比29%、滑り速度8.6cm/s、電界強度30V/cmという条件で最大70%の摩擦力を低減でき、電気浸透法の有効性が確認された。最後に実際の応用例として、京都大学農学部附属高槻農場と同高原牧場において心土破砕機による耕うん作業を実施した。この実験では、土壌に直流電圧を荷電しない場合とした場合のトラクタのけん引抵抗を測定した。また、電気浸透時の土壌内における耕うん機械周辺の電位の分布について測定を行った。この結果、高槻農場水田において13%のけん引力の低減が実現でき、低減率が大きいものほど、高い電位の分布状態が広範囲に広がっていることが明らかになった。以上のような研究の結果、電気浸透法による耕うん抵抗の低減への有効性を示し、実用化を目指す上での問題点や改良点を明らかにした。
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