研究課題/領域番号 |
05452335
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
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研究分担者 |
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 助手 (00152877)
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 講師 (60076057)
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 歯科用セラミックス / 寿命予測 / 破壊靭性値 / 弾性率 / 破壊エネルギー / アコスティックエミッション / シェブロンノッチ法 / 亀裂成長 / クラック成長 / 疲労パラメータ / R-曲線挙動 / アコスティックスエミッション / 非線形破壊 / 臨界応力拡大係数 / アコースティックエミッション / 予き裂導入破壊試験法 |
研究概要 |
金属焼付用陶材および種々のアパタイト焼結体について、シェブロンノッチ試験片を用いた四点曲げ試験によって測定した臨界応力拡大係数K_<IC>と、直方体共振法によって測定した弾性率から破壊エネルギーを求めた。その結果、金属焼付用陶材の破壊エネルギーはソーダ石灰ガラスに近く口腔内で使用するには十分な大きさであるとは言え無いことがわかった。また、アパタイト焼結体の弾性率はいずれも陶材より大きいが、破壊エネルギーはかなり小さく口腔内で使用するには脆すぎることが定量的に示された。次いで、金属焼付用陶材に予亀裂を導入し、乾燥(Arガス中)および湿潤環境(蒸留水を予亀裂に浸透)下で亀裂が再び進展を開始する時の応力と予亀裂長さを測定し、応力誘起による腐食限界K_<IO>をアコースティックエミッション(AE)法によって推定することを試みた。その結果、金属焼付用陶材のAEは破壊靭性値K_<IC>の約64%付近から観察され、口腔内においても比較的小さな咬合圧によって応力誘起腐食による亀裂成長が進行することが示唆された。更に、金属焼付用陶材の非弾性的性質に関する解析を行うための安定亀裂成長の測定を行ったが、内包するリュウサイト結晶の存在により亀裂の急激な進展と停止が繰り返されるため安定亀裂成長は部分的にしか測定できなかった。また、定荷重による寿命検定の試験においても測定値にばらつきが大きいため解析が不可能であったが、これも同様の理由からであると考えられた。しかし、この結果はリュウサイト結晶が陶材の亀裂成長を抑制し、一般の窓用板ガラスのように均質な組織を持ったものと比較すると寿命の延長に貢献していることを示しており、他の歯科用セラミックスの寿命の延長にも複合化が有効な手段であることを示唆するものである。
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