研究課題/領域番号 |
05452342
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松下 まり子 (1995) 神戸大学, 大学教育研究センター, 教務職員 (50110804)
田中 眞吾 (1993-1994) 神戸大学, 文学部, 教授 (10031288)
|
研究分担者 |
柏谷 健二 金沢大学, 理学部, 助教授 (30161029)
田中 眞吾 (田中 真吾) 神戸大学, 名誉教授 (10031288)
松下 まり子 神戸大学, 大学教育センター, 教務職員 (50110804)
野村 亮太郎 神戸大学, 文学部, 助教授 (50164744)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | ミランコヴィッチ理論 / 海成段丘 / 火山灰 / 花粉分析 / 室戸岬 / 火山灰編年学 / 環境変化 / 物理的性質 / テフラ / 粒度分析 |
研究概要 |
我々は室戸半島に発達する海成段丘について地形学的、火山灰編年学的、花粉分析学的調査を行なった。 室戸半島における海成段丘は、従来、高位、中位、低位の3段の段丘面よりなるとされていた。しかし、我々の調査によれば、比高5〜10mからなる30段を越える段丘面群よりなることが判った。しかも、これらの段丘面群は室戸海岸全面に等しく発達しているのではなく、段丘面群の発達状況から見ると海岸は数か所のブロックに分けられ、それぞれに異なった段丘面群の発達様相を提示していることが判った。あるブロックは比較的高位置に、あるブロックは中間高度の位置に、あるブロックは低高度にのみ発達するという状態である。また、面積的に見ても、あるブロックは狭小なものの集合体として、あるブロックは幅広い段丘面が発達するなど、さまざまである。これらの発達の状況は段丘が、各ブロックの特性に応じ、例えばブロックの基岩の特性に基づくロックコントロールにより、あるいはそのブロックの前地形の形状に支配されるなど、段丘面の発達がそれぞれの場所で規制されているように見える。 東半の各段丘面の構成層は非常に薄いか、露岩状況で見られ、それらの段丘面構成層は一段ごと交互して発達しているように見えた。またそれらの構成層中に形成年代を示すものは全く見られなかった。 西半の河口付近の段丘は低平で広く、厚い砂礫層より構成されている。これらの堆積物は外見的検討からは、それらの礫層の堆積年代は瀬戸内沿岸部における20〜30万年程度前の形成年代との類似性を思わせる。その高度における花粉分析結果も、最終間氷期を遡る温暖期の堆積、すなわち従来の定説とは異なる、非常に古い生成であることが明らかになった。
|