研究課題/領域番号 |
05452370
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
首藤 伸夫 東北大学, 工学部・災害制御研究センター, 教授 (90055137)
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研究分担者 |
三浦 哲 東北大学, 理学部・地震予知・噴火予知観測センター, 助手 (70181849)
今村 文彦 東北大学, 工学部・災害制御研究センター, 助教授 (40213243)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 地震によらない津波発生 / 副断層による津波発生 / 火山噴火による津波発生 / 1983年日本海中部地震津波 / 1992年ニカラグァ津波 / 1993年北海道南西沖地震津波 / 1883年クラカトア津波 / 1992年ニカラグア津波 / 津波発生 / 断層運動 / 地盤変動 |
研究概要 |
標準的には、津波は海底地震にともなって発生するものとされており、その初期波形を断層パラメーターに基づいて計算するのが現在の一般的な手法である。しかし、断層運動と海底地盤の変動の大小とに一定の関係が存在するという保証はない。 (1)2枚の断層からなる1983年の日本海中部地震では、断層運動から推定される津波と現実の津波の間に矛盾があった。その最大の難点は、現実の津波が深浦地点で約2分、能代辺りで約10分早く到達することである北断層では主断層と共役である方向に副断層の存在した可能性があり、これを考慮すると深浦への到達時間は説明できた。南断層では、通常の地震計では記録できない地盤変動が生じたとすると能代周辺の津波到達時間を説明できた。しかし、この時、何故この第1波が能代の検潮記録に記録されなかったかの疑問が残る。当時の写真から第1波のソリトン波列への発達が確認され、検潮所の水理特性により記録されないことが確認された。 (2)1992年のニカラグァ津波では、陸地で感じられた地震動が震度2(気象庁震度階)であった。津波発生のメカニズムを検討した結果、地震動を伴ってはいたが、津波地震とするのが適当であることが判った。 (3)1993年の北海道南西沖地震で発生した津波の内、北海道西岸を襲った津波第1波は、その襲来が早かった。断層位置から発生した津波は、現実の津波より5分ほど到達が遅い。断層と海岸の間で、地震とは直接関係の無い津波発生機構があった事が強く示唆された。 (4)地震動を伴わない津波発生の内、犠牲者3万人を越えると言われている1883年クラカトア島陥没による津波発生を再現した。発生箇所での急激な陥没を不安定を起こさずに計算できる手法を開発した。
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