研究課題/領域番号 |
05452377
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
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研究分担者 |
馬場 久紀 東海大学, 沖縄地域研究センター, 助手 (80256180)
大倉 敬宏 京都大学, 総合人間学部, 助手 (40233077)
片尾 浩 京都大学, 防災研究所, 助手 (80221878)
大志万 直人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70185255)
伊藤 潔 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80022721)
小泉 尚嗣 京都大学, 防災研究所, 助手 (00215154)
松村 一男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70027283)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 群発地震 / 西表島 / 沖縄トラフ / 地震活動 / 広域応力場 / 正断層 / 火成活動 / 水準測量 / 琉球列島 / 全磁力観測 / 震源分布 / 火山地震 |
研究概要 |
1991年10月に突然始まった西表島群発地震はその後断続的に活動が続けられてきた。1993年11月にM=5.2の地震が発生したのを最後に活動はしだいに弱まってきている。しかしながら、いまだ時折単発的ながら比較的大きな地震が発生しており、活動が持続していることを示している。このようなことから、西表島群発地震のメカニズム解明と地震活動の推移の監視のために当該研究が昨年度より開始された。昨年度は観測点の設置と震源パラメータの決定が行われた。 西表島群発地震のメカニズムは、種々の検討の結果以下のようにまとめられた。なんらかの理由によりNEE-SWWの伸張場の西表島下にマントル起源の水が圧入し、間隙水圧が増し、群発地震が発生した。地下からの水はマグマ起源との報告があるがこの点については更なる研究が待たれる。群発地震は面状に分布したが、この面は大きく見れば破壊面(断層面)をなすものと思われる。1993年11月にM=5.2の最大の地震がこの面上に発生した。メカニズムは正断層であり、断層面は群発地震の面と一致した。本震のメカニズムは上に述べた他の微小地震とも一致しており、広域応力場の下で発生した群発地震と結論できる。このような応力場と調和的な地質構造が西表島付近に数多く形成されている。1994年に入り台湾北東部にM6クラスの地震が2つ続けて起きた。主張力軸は、NEE-SWW方向で群発地震の主張力軸に平行である。 結論として、沖縄トラフ西端部に加わっていた張力場によりまず西表島に群発地震が発生し、続けて台湾に中規模の地震が発生した。これらの地震活動はこの活動を待って一応終息したものと思われる。
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