研究課題/領域番号 |
05452395
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田辺 哲朗 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029331)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | モリブデン / タングステン / プラズマ対向材料 / 熱衝撃耐性 / プラズマ壁相互作用 / 水素挙動 / 原子状水素 / 水素イオン |
研究概要 |
(1)現有の水素透過度測定装置を用いて、高純度のモリブデンについて水素透過度、拡散係数など水素に対する基礎的な物性を測定した。 (2)原子状水素発生装置を作成し、これを用いて各種高Z金属材料に原子状水素を照射し、反射吸収、再放出現象を詳しく調べた。得られたデータを高エネルギー水素イオン照射のそれらと比較し、高Z材料の水素リサイクリングを議論した。 (3)現有の水素イオンの再放出装置を改良し、高エネルギー水素イオン照射中に発生する固体及びその表面近傍からの光を分光測光できるようにした。そして特にプラズマ実験で重要なバルマ-線(Hα)の発光について、その入射エネルギー依存性や標的固体の原子番号(Z)依存性から、このHαが標的固体から反射された励起原子からのものであることを明らかにした。 (4)ドイ連邦共和国ユ-リッヒ研究機構にあるプラズマ実験装置TEXTORにおおいてモリブデンあるいはタングステンをリミッターとして実際に使用し、高Z材のプラズマに与える影響を調べるとともに、プラズマからの熱負荷により、リミッタがどの様に損耗あるいは損傷を受けるか調べた。そしてたとえ高Zリミッターから不純物として高Z原子が飛び出しても、それが多価イオンになるまでに、磁場によるラ-マ運動により再びリミターに戻るような条件を作ってやれば、高Z材がプラズマ対向壁として使用可能である事を見いだした。また高純度のモリブデンやタングステンはプラズマに曝されてもガス放出が少なく、また損傷が少ないことも見いだした。 (5)この他、実際に高Z材をプラズマ対向材料としてプラズマ中に持ち込んで実験を行うことにより、プラズマが高Z不純物にどのように影響されるかなど様々な新しい知見か得られ、今後もさらに実験を続ける事が各方面から期待されている。
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