| 研究課題/領域番号 |
05452398
|
|---|
| 研究種目 |
一般研究(B)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 研究分野 |
環境動態解析
|
|---|
| 研究機関 | 名古屋大学 |
|---|
研究代表者 |
池辺 幸正 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023073)
|
|---|
| 研究分担者 |
吉田 尚弘 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (60174942)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助教授 (10135387)
永峰 康一郎 名古屋大学, 工学部, 助手 (10242843)
飯田 孝夫 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50089843)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
| 研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
| 配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
|---|
| キーワード | 地球温暖化物質 / 大気中メタン / 微量メタン濃縮装置 / 炭素同位体比 / 加速器質量分析 / メタン濃度連続測定 / 大気中ラドン / 気象解析 / 発生源 / 埋立地 / 同位体比 / 炭素14 / 大気拡散 |
|---|
| 研究概要 |
本研究では1)名古屋市域からの大気中メタン発生率の推定、2) 大気中の微量なメタンの^<14>C同位体比測定のための試料調製法の確立、および3)炭素同位体比によるメタン発生源の評価を行った。まず1)として、名古屋大学で観測した大気中ラドン(^<222>Rn)濃度と名古屋市内13ヶ所における大気中メタン濃度よく似た日変動を示した。両者はともに地表から発生し、化学反応性は低い。従ってメタンとラドンの大気中での挙動は類似しており、大気中メタン濃度の日変動は局地的な気象条件および観測点周辺数10km以内の範囲からのメタン発生を反映することが推定された。メタン・ラドンの相関関係を利用することにより、地域的に平均化したメタン発生率を評価した。名古屋市域はメタンの正味の発生源であり、市街地での地域的発生率は通年0.02gCH_4m^<-2>d^<-1>以下でほぼ一定あったが、郊外では7・8月に0.04〜0.96gCH_4m^<-2>d^<-1>にまで上昇した。2)については、製作した試料調製装置は加速器質量分析による大気中メタンの^<14>C濃度測定に十分な性能を持つことを確認した。3)については名古屋市内の市街地と郊外の2ヶ所で大気を採取し、2)の装置で調製した大気中メタンの炭素同位体比測定(δ^<13>C、^<14>C/^<12>C)を行った。大気中メタン濃度の増加にともなう炭素同位体比の変化からメタン発生源の同定およびそれらの寄与率を評価した。冬季の市街地におけるメタン発生はほぼ100%が^<14>Cを含まない化石メタンであった。化石メタン源としてはとしては都市ガスの漏洩等、人為的発生源が考えられる。これに対し夏季のメタン発生率が増加する時期に郊外域では化石メタンの寄与は10%以下であった。また非化石起源メタンのδ^<13>C推定値は-65‰であり、非化石メタンが嫌気的に微生物によって生成されたことを示す。水田はこの種の発生源に該当し、大気試料採取の時期を考慮しても水田によるメタン発生の増加を捕らえたと考えられる。
|
