研究課題/領域番号 |
05453047
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
鳥海 幸四郎 姫路工業大学, 理学部, 教授 (90124221)
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研究分担者 |
小澤 芳樹 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (40204200)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | ハロゲン架橋一次元錯体 / X線結晶構造解析 / 均一原子価錯体 / 電解結晶化 / 複核白金錯体 / 構造相転移 / 原子価揺動 / 電子格子相互作用 / 混合原子価錯体 / 格子定数の温度依存性 / 一次元化合物 / 混合原子価 / 金属錯体 / ハロゲン架橋 / 電解酸化 / 結晶構造解析 |
研究概要 |
強い電子格子相互作用に特徴付けられるハロゲン架橋一次元金属錯体について、超伝導性などの構造および電子的な揺らぎにもとづく新しい物性を発現するには、ハロゲン架橋一次元カラムに対して電子的および構造的な影響を与えるカラム構造を導入する必要がある。結晶化の条件を制御しやすい電解法を用いて、ハロゲン架橋一次元ニッケル錯体の結晶作成を行った。また、一次元鎖間の相互作用に関係すると思われる大変興味深い構造相転移についても研究を行った。 (1)電解法によるハロゲン架橋一次元ニッケル錯体の結晶作成。 電解法を用いてハロゲン架橋一次元Ni^<III>-Br-Ni^<III>錯体、{[Ni(en)_2Br](ClO_4)_2}_∞、の2つの多形(α体とβ体)の結晶作成に成功した。α体の結晶構造解析から、架橋臭素原子は2つのニッケル原子の中央に位置し、Ni-Br距離は2.640(1)Åと長くなっていることが明らかになった。また、β体については一次元鎖方向の格子定数から2.693(2)Åと見積られた。このNi-Br距離の伸びは嵩高いClO_4^-を外圏イオンに導入できたことによるものと思われる。また、磁化率の温度依存性の測定からNi^<III>上のスピン間に働く反強磁性相互作用の大きさをJ=-1700Kと見積ることができた。 (2)ハロゲン架橋一次元複核白金錯体、Pt_2(dta)_4I、の構造相転移。 Pt_2(dta)_4Iの格子定数の温度依存性を-160〜190℃の範囲で単結晶X線回折法を使って測定したところ、電気伝導度において観測された半導体→金属→半導体転移に対応して、-20〜100℃の温度範囲で単位格子の体積に関して負のヒステリシスを伴う異常な挙動が観測された。-89℃から130℃の範囲で単結晶構造解析を行ったところ、0℃付近に2次相転移、90℃付近に空間群がC2/cからA2/mへ変化する一次相転移があることが明らかになった。詳細な構造解析から、構造相転移および室温付近の金属的状態はPt_2(dta)_4のねじれ振動に関係した電子格子相互作用に由来することが明らかになってきた。
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