研究課題/領域番号 |
05453066
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡会 仁 大阪大学, 理学部, 教授 (30091771)
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研究分担者 |
樋上 照雄 (樋上 照男) 大阪大学, 理学部, 助手 (50143821)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 溶媒抽出 / 抽出速度 / 液液界面 / 界面錯生成反応 / 界面イオン会合吸着 / ポルフィリン / ピリジルアゾ化合物 / 高速撹拌法 / 溶液界面 / プロトン付加反応 / 外部電場効果 |
研究概要 |
キレート抽出系、イオン会合抽出系及び協同抽出系における界面反応の寄与を見い出し、さらに、抽出速度におけるその割合について検討した。 1)キケ-ト抽出系:フォトダイオードアレイ分光光度計を検出器とする高速撹拌装置を用いて、5-ノニルサリチルアルデヒド(p50)によるニッケル(II)の抽出速度とp50の界面吸着量との関係を検討し、界面での1:1錯体の生成反応が抽出速度の律速過程であることを明らかにした。界面での錯体成反応はは、Eigen機構により説明された。一方、ピリジルアゾ化合物の一つである5-Br-PADAPによるニッケル(II)の抽出速度においては、抽出系での錯生成速度が遅く、かつ、生成錯体が界面吸着性を示す点で、2-ヒドロキシオキシムとは異なる様相を示した。界面での錯生成反応はEigen機構ではなく、配位子の閉環反応が律速となっている可能性が示唆された。 2)イオン会合抽出系:テトラフェニルポルフィリン(TPP)のトルエン溶液により、塩酸、過塩素酸及びトリクロロ酢酸が抽出されることを見い出した。この機構は、TPPのプロトン付加体と陰イオンとのイオン会合抽出であることを明らかにし、抽出定数を決定した。このとき界面にイオン対が吸着することを速度撹拌法により測定し、吸着定数を決定した。この界面反応は、撹拌光学セル法、テフロンキャピラリー法、及びメンブランフィルター法により直接的に実証された。また、水溶性のイオン性ポルフィリンは、イオン性界面活性剤と共に界面イオン会合吸着を示すことを、全内部反射蛍光光度法により測定した。界面イオン会合吸着は、外部電場により影響を受けた。 3)協同抽出系:高速撹拌法によりブチルジチゾンと1,10-フェナントロリンによるニッケル(II)の抽出速度を測定し、抽出反応の中間体として、界面吸着化学種の存在を明らかにした。
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