研究課題/領域番号 |
05453081
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
峠 登 近畿大学, 理工学部, 教授 (00081315)
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研究分担者 |
忠永 清治 大阪府立大学, 工学部, 助手 (90244657)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | ゾル-ゲル法 / 光分解 / パタ-ニング / 化学修飾 / ベータジケトン / 金属アルコキシド / 薄膜 / 強誘電体 / β-ジケトン / 微細加工 / 漏れ性 / ジルコニア / チタニア |
研究概要 |
ゾル-ゲル法において金属アルコキシドをβ-ジケトンで化学修飾すると、加水分解反応が抑制されると同時に、生成するゲル膜が光感応性を示すようになり、薄膜の微細加工が可能となる。本研究は、化学修飾されたゲル膜の光分解を利用した薄膜の作製と微細加工、および生成する薄膜の特性評価を目的として行ったものであり、以下の成果を得た。 (1)^<27>Al NMRから、Al-ブトキシドをアセト酢酸エチルEAcAcで化学修飾すると、Alが6配位された構造単位が生成し、前駆体の大部分は4配位された1個のAlと6配位された2個のAlから成る三量体を形成していることが明らかとなった。また、AlブトキシドのAlは、イソプロピルアルコール中では4配位であるが、ジアセトンアルコール中では5配位をとっていた。 (2)アセチルアセトンAcAcまたはベンゾイルアセトンBzAcで化学修飾されたZr-、Ti、またはAl-ブトキシドから生成スルゲル膜に紫外線を照射すると、ゲル膜中のキレート環が分解され、同時に酸やアルコールに対する溶解度が変化することを見いだした。 化学修飾されたゲル膜への紫外線照射によって生じる、ゲル膜の溶解度の変化を利用して、ZrO_2、TiO_2、およびAl_2O_3薄膜の微細パタ-ニングプロセスを開発した。 AcAcで化学修飾したZr-およびTi-ブトキシド、ならびに酢酸鉛三水和物、および硝酸ランタンを原料として、PZTおよびPLZT強誘電体薄膜を作製した。Pt基板上に形成したゲル膜を700℃で熱処理することにより、組成ずれのないペロブスカイト単一相の薄膜が得られた。 BzAcで化学修飾されたZr-およびTi-ブトキシド、ならびに酢酸鉛三水和物を原料として得られるゲル膜に紫外線を照射すると、ゲル膜のアルコールに対する溶解度が減少し、この現象を利用してPZT強誘電体のような多成分系薄膜もパタ-ニングできることを実証した。
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