研究課題/領域番号 |
05453082
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山川 宏二 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00026189)
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研究分担者 |
井上 博之 大阪府立大学, 工学部, 助手 (40203252)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 高温高圧水素ガス / 水素含有量 / 水素拡散係数 / 鋼 / 水素透過係数 / 電気化学測定 / 安定化ジルコニア / ポテンショスタット |
研究概要 |
高温高圧水素ガスにさらされた低合金鋼に代表される金属材料は水素を吸蔵し、時には破壊に至る。この現象を定量的に把握するためには金属材料中の水素含有量を刻々把握する必要がある。そこで、本研究は高温高圧下で鋼中を透過してくる水素を検出するためのセンサーを電気化学的手法により開発することを目的として行い、以下の成果を得た。 (1)イオン導電性セラミックスとして、Ca及びY安定化ジルコニウム並びにSrCeO_3を用いて、水素透過挙動を調べた結果、SrCeO_3セラミックスが最適な導電性固体電解質であることが分かった。 (2)対極、比較電極及び被測定体への被覆としてPtペーストが長期間の測定に耐えうる被覆物であることが分かった。 (3)センサーの形状として、コップ型が最適であることが分かった。しかしながら、センサーと被測定体との隙間より水素ガスが逃散していることがわかり、これを防止するために、アルミナ封着用ガラス粉末とパインオイルとを混ぜてペースト状にしたものがシール材として有効でことが明らかとなった。 (4)数カ月の長期試験を行った結果、安定的に水素透過電流を測定できることが分かった。この電流値より得られた水素含有量及び水素拡散係数は他研究者の結果と一致した。このことから、本研究で開発された水素検出器は実用上、使用可能性を有するものと結論される。 (5)今後の課題としては、水素検出器の簡便化とさらなる信頼性を遂行する必要があろう。それには本研究で開発されたセンサーを実機装置に適用し、実用化に向けての改良・問題点を明らかにすることが重要であろう。
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