研究課題/領域番号 |
05453116
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
喜多 英明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (30001712)
|
研究分担者 |
嶋津 克明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (30109417)
服部 英 北海道大学, エネルギー先端工学研究センター, 教授 (00000844)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
|
キーワード | 白金単結晶極 / 水素電極反応 / 窒素酸化物の電気化学的挙動 / 酸素電極反応 / 電気化学的ギ酸酸化 / アニオンの電極上への吸着 / 電極反応の表面構造依存性 / 溶媒分子の電極表面への配位と反応阻害 / 電極系in situ質量分析計 / 電気化学的メタノール酸化 / 電極系in-situ質量分析計 / 水素イオン化反応 |
研究概要 |
成果の概要は次の通りである。 1.水素電極反応 我々が検出できる吸着水素原子(Upd-H)は反応中間体となりえず、真の反応中間体はOn-top Hであることが判明した。 2.窒素酸化物の反応 白金単結晶極に引き続き金単結晶極について研究を行なった結果、NO、NH_2OHおよびN_2H_4のみが電気化学的に活性であり、しかも白金と異なって構造依存性は認められなかった。これらの酸化・還元生成物は当研究で開発された「一点接触型」電極系in situ質量分析計で明瞭に検出された。 3.酸素還元反応 白金単結晶極でアニオン吸着の差異による表面構造依存性が認められた。また同反応は直接的電子移行反応で進行し、Upd-Hは直接反応に関与しないことが判明した。また反応は極く僅少の反応点で進行することも明らかとなり、このことは電極触媒調製の指針を与えるものである。 4.C_1化合物の酸化反応 ギ酸酸化を白金単結晶極で行ない、面構造依存性を明らかにするとともに、最も活性なPt(100)極について反応機構を詳細に検討した。単純な酸化反応でありながら2つの経路が存在することおよび、高電位側(>1.0V)において新らしい反応阻害種が生成することを明らかにした。 5.溶媒分子の役割 万能触媒といわれる白金(単結晶使用)について各種の電極反応を行ない、Upd-Hの役割、アニオン吸着の影響、表面構造依存性と分子構造とのかかわり合い、および溶媒分子の役割について系統的な知見を得るに至った。なかでも溶媒分子であるH_2Oは高い分極で表面に強く配位し(氷状)反応を阻害する。しかし配位水からOを引き抜くCO酸化反応はこの限りではない。これらのことは燃料電池の空気極における触媒設計に有用な知見を提供している。
|