配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1993年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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研究概要 |
本研究は,生命現象の根幹に深く関係し,生体内において極めて重要な化学種である活性酸素種の中で最も根源的なスーパーオキシドイオン(O_2^-)のin vivo電気化学センサの実用化のための基礎研究を行うことを目的として行われ,次の成果を得た。 1.キノリンのメチル及びフェニル誘導体界面活性剤(2-,4-,6-,7-及び8-メチルキノリン,2-フェニルキノリンなど)を含むアルカリ性水溶液中に,水銀吊り下げ電極(HMDE)を浸すと,電極表面上にquasiliquidな疎水性マトリックス層が形成され,しかも酸素を溶解させ電解還元を行うと,O_2のO_2^-への1電子還元反応が起こることを見い出し、その確証実験を行った。2.O_2やO_2^-の溶存状態の濃度と拡散係数をそれぞれ独立にしかも同時に評価することが可能な方法として,“Hydrodynamic Chronocoulometry"の理論式を導き、実際の系に適用した。3.種々の非プロトン性有機溶媒中で,O_2+e^-→O_2^-に対するエントロピー変化(ΔS_<rc>)を評価し,各種溶媒パラメータとの相関性を調べた。特に,溶媒アクセプター数(AN)との間に,良い直線関係が成り立つことを見い出した。4.チオフェノール及びその類緑体を金電極表面上に修飾した電極を用いることによって,水溶液で酸素分子の一電子還元でスーパーオキシドイオン(O_2^-)を電解生成できることをはじめて見い出し,その確認実験を行った。5.O_2^-とO_2とH_2O_2への不均化反応を特異的に高選択的に触媒するSOD及び両親媒性のポリエチレンオキシド(PEO)で化学修飾したPEO-SODの,溶存レドックスメディエーターを介して間接電極反応(電子メディエーション反応)を検討した結果,メチルビオロゲン(MV^<2+>)やキノン化合物は効果的な電子移動メディエーターとして機能し,これらの共存下においてはSODの間接的な電極反応が起こることを見い出した。さらに,レドックスプロモタ-としてアミノ酸(システインなど)で化学修飾した金電極を用いてSODの“直接"電極反応をはじめて実現した。
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