研究課題/領域番号 |
05453131
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 善一 近畿大学, 理工学部, 教授 (60025814)
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研究分担者 |
前川 雅彦 近畿大学, 理工学部, 助手 (70229293)
武隈 真一 近畿大学, 理工学部, 講師 (00171629)
松原 凱男 近畿大学, 理工学部, 教授 (80088450)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1994年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1993年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | アズレンキノン / メチレンビスアズレン / [5]-ラジアレン / ドデカペンタラジアレン / ピラゾリンフラーレン / C_<60>-Ni錯体 / 8π系新色素インドロン / タンパクの光合成 / アズレンキノン、 |
研究概要 |
本研究は、共役10π系を基本単位とする2次元共役系アズレンや [5]-ラジアレン(10π系)及び3次元共役系C_<60>(60π系)への化学修飾とそれによる画期的機能発現を目的として行ったものである。その結果以下のように瞠目すべき成果が得られた。 (1)C_<60>をスーパーアトムとみる新概念を打ち出し、これに基づき金属酵素機能の発現を試み、窒素固定機能を見出したことは画期的成果といえる。 (2)更に、社会的に極めて重要となっている抗エイズ薬創出のため、HIV-プロテアーゼ・インヒビターとして有用と思われる新しい化学修飾C_<60>を、C_<60>のプロテアーゼ疎水部取り込み(分子認識)モデルの研究成果に基づき設計し、その第一歩としてピラゾリン環縮合C_<60>の合成に成功した。C_<60>への金属の化学修飾も進行した。 (3)他方、10π系の新芳香系族、アズレンの化学修飾により、抗ガン活性上興味深い3,5-グアイアズレンキノンの効率的合成にも成功した。また、C_<60>の基本単位、[5]-ラジアレンを1,3-ジチオール基で全置換した化学修飾体を合成し、興味ある電気化学的特性や個体物性(伝導性及び磁性)を見出した。 (4)特記すべきは、トキイロヒラタケの中に8π系の新色素インドロンが存在することを見出し、さらにインドロンを含むタンパク質がタンパクを光合成することを見出したことである。これはクロロフィルム光合成系が、炭水化物を光合成することと対比し、自然科学上極めて重要な発見といえる。
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