研究課題/領域番号 |
05453136
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中井 武 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)
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研究分担者 |
友岡 克彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (70207629)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 光学活性α-オキシ有機スズ化合物 / 不斉合成 / カルボアニオン反応 / 不斉[2,3]Wittig転位 / 不斉[1,2]Wittig転位 / 不斉カルボアニオン環化反応 |
研究概要 |
光学活性α-オキシ有機スズ化合物の合成とその不斉合成への展開に関する本研究の成果は以下の通りである。 1 α-ヒドロキシ有機スズ化合物の不斉合成 キラルなα-スタニルアセタールを調製し、有機金属反応剤による開環反応、次いで酸化、塩基処理することにより種々の光学活性α-ヒドロキシ有機スズ化合物を最高>95%eeの光学純度で合成することに成功した。本反応で合成した光学活性有機スズ化合物は絶対立体配置が規定されたα-オキシリチウム活性種の優れた前駆体として、種々のカルボアニオン反応の立体化学解明に活用できる。 2 不斉[2,3]Wittig転位の立体化学 光学活性α-オキシ有機スズ化合物から光学活性α-(アリルオキシ)スタナンおよびα-(プロパルギルオキシ)スタナンを合成し、これにブチルリチウムを作用させて“カルボアニオン炭素上の絶対立体配置が規定された[2,3]Wittig転位"を行った。その結果、転位がリチウムの結合しているカルボアニオン炭素上で立体配置の反転を伴い進行していることを明らかにした。更に重複不斉転位を行い転位の遷移状態構造について新たな知見を得た。 3 不斉[1,2]Wittig転位の立体化学 光学活性α-(ベンジルオキシ)スタナンを合成して“カルボアニオン炭素上の絶対立体配置の規定された[1,2]Wittig転位"を行い、転位がカルボアニオン炭素上で主として立体反転で進行していることを明らかにした。更に重複不斉転位を検討し、転位過程で生じるラジカルの再結合においてエナンチオ-間の顕著な相互認識現象を見いだした。 不斉カルボアニオン環化反応の立体化学 光学活性α-(ホモアリルオキシ)スタナンを合成して“カルボアニオン炭素上の絶対立体配置の規定されたカルボアニオン環化反応"を行い、環化がカルボアニオン炭素上で完璧な立体保持で進行していることを明らかにした。
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