配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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研究概要 |
ポリイミドは優れた耐熱性、機械特性を有しているので、電子産業で電子部品の層間絶縁膜、配線基板、液晶デイスプレーの配向膜などとして広く用いられている。しかし、その剛直な構造なために加工性に乏しい欠点がある。そこで、本研究では、この問題を解決するためにポリイミド前駆体としてのポリイソイミドに着目して、これを用いた高機能性材料の開発を目的にしている。 1.2層フレキシブル基材の開発:ポリイソイミドの最適合成条件,イソイミドからイミドへの熱,酸および塩基触媒の異性化条件,得られたポリイソイミドの溶解性,熱安定性,異性化性,製膜性を明かにした。この知見を基に,従来の熱可塑性ポリイミドより,低温で接着できる耐熱性接着フイルムを開発した。 2.微細加工用感光性ポリイミドの開発:ポリマーマトリックスとして,ポリイソイミドに着目し,光反応性の溶解抑制剤としてニフェジピンを用いることにより高感度,高解像度の感光性ポリイミドを合成した。次にアルカリ水溶液で現像可能な感光性ポリイミドをジアゾナフトキノンとの組み合わせにより開発した。更に,新しい感光システムとして,光照射で塩基を発生させ,その塩基触媒でポリイソイミドを異性化させる化学増幅型感光性ポリイミドの開発に成功した。 3.剛直-棒状分子複合材料の開発:剛直棒状の骨格を有する不溶性のポリイミドをポリイソイミドにすると、有機溶媒に可溶になること見い出している。更に、このポリイソイミドとポリエーテルスルホンの溶液から得た複合フイルムのモルフォロジーを詳細に検討し、この方法が分子複合材料開発の有効な手法になることを見い出した。
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