研究課題/領域番号 |
05453169
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伏木 亨 (1994) 京都大学, 農学部, 教授 (20135544)
杉本 悦郎 (1993) 京都大学, 農学部, 教授 (50026522)
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研究分担者 |
井上 和生 京都大学, 農学部, 助手 (80213148)
河田 照雄 京都大学, 農学部, 助教授 (10177701)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 脂肪組織 / 肥満 / 遺伝子発現 / ビタミンA / レチノイン酸 / ビタミンD / 転写因子 / 細胞増殖因子 / 白色脂肪細胞 / 褐色脂肪細胞 / 前駆脂肪細胞増殖因子 / レチノイン酸受容体 / ビタミンD受容体 / 熱産生 / アンカップリングプロテイン |
研究概要 |
ヒトを含む哺乳動物には2種類の脂肪組織、すなわち白色脂肪組織(WAT)と褐色脂肪組織(BAT)とが存在する。両脂肪組織は生理的機能の上では全く逆の働きを行っている。WATがエネルギー貯蔵器官であるのに対して、BATは脂肪を酸化分解して熱として放出するエネルギー消費器官である。従って、糖尿病や動脈硬化症など各種の現代病の誘発因子、あるいは増悪因子となりうる肥満の発症、すなわち脂肪組織過形成の機構解明は、栄養学、予防医学、健康科学の上で極めて重要な研究課題である。 本研究では、まず我々が発見した前駆脂肪細胞増殖因子(PAGF)についてその活性を種々の哺乳動物白色脂肪組織(WAT)において検索したところ、ヒトを含む哺乳動物に広く存在し、特にウシWATに高い活性が認められた。そこでウシWATからPAGFを高純度に精製し、N-末端アミノ酸配列を決定した。ついで、マウスWATcDNAライブラリーからPAGFcDNAのクローニングを行いPAGFの塩基配列並びに全アミノ酸配列を明らかにした。さらにビタミンA,Dをはじめとする多くの脂溶性ビタミン、特にレチノイン酸(RA)が白色脂肪細胞の分化を強く抑制することを培養細胞系を用いてすでに明らかにした。さら我々は、RA受容体(6種類)とビタミンD受容体のcDNAを用いて白色脂肪細胞でのRAおよびビタミンD受容体の発現が特徴的であることを初めて見出した。さらに興味深いことに、これらの脂溶性ビタミンはそれらの受容体が核内での転写調節因子として相互作用、すなわちクロストークする現象をも見出し、脂肪組織過形成の制御において極めて重要な役割を担っていることを明らかにした。
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