研究課題/領域番号 |
05453191
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中戸 義禮 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029502)
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研究分担者 |
八重 真治 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (00239716)
小林 光 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90195800)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1993年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | シリコン / LB膜 / ポーラスシリコン / 透明導電膜 / 光電気化学 / 正孔拡散長 / 少数キャリアダイオード / 結晶欠陥 / 再結合準位 / 光起電力 / フタロシアニン / 太陽電池 / 半導体 / 金属超微粒子 / 接合界面構造 |
研究概要 |
n型シリコン(n-Si)半導体上に金属超微粒子をまばらに施すことを特長とする新型の湿式および固体型太陽電池について、高効率化を目指して、研究を行った。白金超微粒子のLB膜を利用することによりn-Si上の白金超微粒子の密度(粒子間距離)をナノメートルのスケールで制御できることを明らかにし、この方法を用いて、開口路光電圧(V_<oc>)の白金微粒子密度依存性、V_<oc>の温度依存性、白金微粒子を付けたn-Si電極における少数キャリアの拡散長の実験的決定とその白金微粒子密度に対する依存性について、定量的研究を行った。これより、白金超微粒子の密度が小さい場合のは、常温付近において、多数キャリアによる飽和暗電流密度が少数キャリアによるものに比べて無視できるほど小さくなり、理想的な少数キャリア支配の太陽電池が得られて、非常に大きいV_<oc>が発生することを明らかにした。また、金属を超微細なアイランド状に付ける新しい方法として、最近注目されているポーラスシリコンの利用を試み、ポーラスシリコン上に白金を斜め方向から真空蒸着することによって、金属を超微細なアイランド状に付けることができ、このような簡単な方法で0.59Vという高いV_<oc>が得られることを明らかにした。さらに、超微細な白金アイランドを施したn-Si半導体上に透明導電膜として酸化インジウムスズ(ITO)膜を蒸着した方式の固体太陽電池について、高効率化を試み、白金アイランドを施したn-Si半導体上に直接ITO膜を蒸着した場合には、n-Si表面に多くの欠陥(再結合準位)が生成して、V_<oc>が小さくなるが、白金アイランドを施したn-Si半導体上に薄い銅フタロシアニン膜を蒸着し、この上にITO膜を蒸着した場合には、上記のような欠陥(再結合準位)の生成が抑えられ、0.58Vという高いV_<oc>が得られることを明らかにした。このほか、透明導電膜/Si酸化膜/Si接合のMIS型の太陽電池についても研究を行い、薄膜や界面の構造と物性について種々新しい知見を得た。
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