研究課題/領域番号 |
05454024
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
菊山 栄 (菊山 榮) 早稲田大学, 教育学部, 教授 (20063638)
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研究分担者 |
松田 恒平 日本医科大学, 助手 (60222303)
高橋 則行 早稲田大学, 人間総合科学研究所, 助手 (80267450)
山内 兄人 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10053357)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 視床下部 / 脳下垂体 / 形態形成 / 両生類 / 神経隆起 / 神経板 / 下垂体中葉 / 背地反応 / プロラクチン / α-サブユニット / 視床下部-下垂体系 / 下垂体の発生・分化 / 成長ホルモン / POMC細胞 / 糖タンパクホルモン |
研究概要 |
ヒキガエルのアルビノ胚(細胞にメラニンを含まぬ)に野生種の胚組織片(細胞にメラニンが多量にある)を移植する実験で、我々は次の事実を明らかにした。 下垂体は神経隆起より発生するが、神経板より発生する後部視床下部に接着しないと、POMC細胞の分化は起こらない。ただし、POMC細胞は神経隆起由来であって、視床部由来ではない。神経隆起由来で下垂体原基と移動をともにする細胞群の中には、前腸と接合して腸にとどまる細胞群と、脳底に接して、遂にはすでに感染している神経管に侵入して視床部に定着する細胞群とがある。一方、下垂体原基となる神経隆起の両側に位置する細胞群は、鼻に分化する。ところで、イモリの鼻の原基を除去すると、視床下部LHRHニューロンが出現しないことから、鼻の原基より視床下部LHRHニューロンを生じると考えられる。これらのことから、視床下部と下垂体とは、形態形成以前は、きわめて近接した位置にあり、形態形成中に一時的に両者は離れるものの、形を変えて再び視床下部下垂体型として出現してくることがわかった。下垂体を持たない動物では下垂体的細胞は脳や神経節に包含されていて、パラクライン的に相互に作用しあっている可能性も示唆されている。一方、下垂体原基を除去された個体では、正中隆起の発達-毛細血管系と視床下部より発する下垂体調節因子を含む軸索の伸長-が、妨げられる。このことから、視床下部と下垂体との間には相互作用が存在し、それが形態形成に重要な意味を持つことが判明した。
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