研究課題/領域番号 |
05454042
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
喜久田 嘉郎 北海道大学, 農学部, 教授 (90001445)
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研究分担者 |
藤野 介延 北海道大学, 農学部, 助手 (80229020)
幸田 泰則 北海道大学, 農学部, 助教授 (20002355)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 塊茎形成 / 不定胚形成 / 器官特異的発現 / ABA誘導蛋白質 / 遺伝子導入 / エレクトロポレーション / プロモーター解析 / トランジェントアッセイ / GUS活性 / Oryza sativa / Solanum tuberosum / Nicotiana tabacum / イネ種子カルス / 植物体再分化 / アブサイシン酸(ABA) / フォスフォリラーゼ / フォスフォグルコムターゼ / 硝酸還元酵素 / バレイショ / cDNAライブラリー / 貯蔵蛋白質 / プロテアーゼインヒビター / ジャスモン酸 / 日夜温較差 |
研究概要 |
無菌培養したバレイショ植物の塊茎のcDNAライブラリーをディファレンシャルスクリ〜ニング法により選抜し、pT1cDNAクローンを得た。本研究では、新たな塊茎形成指標蛋白質PKPIの遺伝子構造および発現特性を明らかにした。塊茎誘導に影響する低温、ジャスモン酸およびショ糖が、PKPI遺伝子の発現誘導に密接に関係する事実は、両者に共通に制御機構を示唆する。 イネ種子カルスを誘導して180〜210日間培養後のカルスはアブサイシン酸(ABA)添加培養により,ABAが不定胚の形成を誘起し、不定胚前段階の分化を完成することを組織切片で観察発見し、ABAの不定胚由来の再分化植物体の比率を増加し、茎葉分化由来の再分化植物体形成の抑制抑効果を観察した。ABA添加培養は、カルスに45kD、24.5kD、18.5kD及び14kDの新生蛋白質を誘導した。それぞれの同一分子量の蛋白質は成熟種子胚にも見られ、植物体再分化及び種子発芽時に消失することを観察した。培養カルスのABA誘導蛋白質が種子形成と成熟段階に、内生ABAによるABA特異的発現蛋白質と類似した性質、あるいは相同アミノ酸配列を持っている可能性を示唆した。 バレイショ葉肉プロトプラスト、タバコ葉肉プロトプラスト、ダイズ培養細胞プロトプラスト、ニンジン培養細胞プロトプラストを用いて、電気容量125μF電圧600Vの条件で遺伝子を導入し、プロモーターの発現量を比較したところ、GUS活性の高かった順にNOS、35S、PKPI、Act-1、Controlとなった。一方イネ培養細胞プロトプラストでは、Act-1、35S、NOS、PKPI、Controlの順を示した。 イネ培養細胞プロトプラストで発現量の多かったAct-1は、単子葉植物のイネ由来のプロモーターであるため、同じ単子葉植物であるイネにのみ、高い発現量を示したものと考えられる。NOSはアグロバクテリウム由来の、35Sはカリフラワーモザイクウイルス由来のプロモーターであり、どちらも双子葉植物を宿主とする病原菌由来のプロモーターである。また、PKPIは、双子葉植物であるバレイショ由来のプロモーターである。このため、イネ以外のプロトプラストでは、これらの発現量が多かったと考えられる。
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