研究課題/領域番号 |
05454109
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 康之 東北大学, 農学部, 教授 (90005637)
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研究分担者 |
萩野 顕彦 東北大学, 農学部, 助手 (80156249)
加藤 和雄 東北大学, 農学部, 助教授 (60091831)
小田 伸一 東北大学, 農学部, 助手 (60211827)
庄司 芳男 東北大学, 農学部, 助手 (60005642)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ルーメン / VFA / 反芻動物 / 下垂体 / ホルモン / ヒツジ / GH / 採食 |
研究概要 |
反芻動物において、VFAの栄養源としての役割はよく理解されてきたが、ホルモン分泌とは関係、特に下垂体ホルモン分泌との関連性は殆ど検討されてこなかった。本研究では、ヒツジの採食に伴う下垂体ホルモン(GH、プロラクチン、ACTH, TSH)分泌の変化を詳細に観察し、それらの変動にルーメン内VFA濃度の上昇がどのように関与しているか検討した。 GH濃度は摂食開始後に急速に低下し、低濃度状態が数時間にわたって持続した。一方、非採食時には、GH分泌の変化は認められなかった。この採食後のGH分泌の顕著な抑制について、ルーメン内VFA混合液を注入し、採食後のルーメン内VFAの濃度変化を再現したところ、GH基礎分泌は徐々に低下し、採食後と同じ水準まで低下した。血漿プロラクチンレベルは、GHとは逆に、採食によって有意に上昇した。TRH刺激プロラクチン分泌反応は、採食前後では差は見られなかったが、ルーメン内VFA注入によって増大した。ACTH濃度は、採食90分以降に採食前よりも低下することが明らかになった。また、採食後の血漿ACTH濃度が低下する時期に、AVP刺激ACTH分泌反応を調べたところ、分泌反応は抑制された。次に、これらの採食後に認められたACTH分泌能低下と、ルーメン内VFA濃度上昇とのとの関連性を検討した結果、ルーメン内VFA濃度上昇はACTH基礎濃度の低下を生じなかったが、AVP刺激ACTH分泌反応を抑制した。血漿TSH基礎濃度は採食の影響を受けなかった。また、TRH刺激に対するTSH分泌反応の大きさに、採食の影響と思われる一定の変化は認められなかった。 以上の結果より、採食はヒツジの下垂体機能を調節する作用を有し、その機構に採食後のルーメン内VFA濃度の上昇が関与することが明らかになった。
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